「情報」と「選択」~起業・創業の理由2~

2014年08月29日
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現代の大学の進路には「就職」と大学院などの学校への「進学」という大きく分けて二つの選択肢がある。
私も、この二つの選択肢しか知らなかった。なぜなら大学のキャリアセンターにある情報は、この二つの情報しかないからだ。
「情報」とは怖いもので、限られた情報の中では選択肢も少ない。
経営者にも言えることだが、いつも同じところで、同じ仕事して、同じコミュニティーに属しているほど、情報が少なく“選択肢が少なくなっている”ことに気づかない。私も、前記事(「賞金」と「助成金」~起業・創業の理由1~(寄稿))で書いたように、「助成金」と「賞金」を勘違いしなければ、学生時代の選択肢は「就職」と「進学」の二つしかなかっただろう。
起業きっかけ

 

 柑橘で町おこし

「助成金」と「賞金」の勘違いは、まちおこし企画アイデアのコンペの授賞式後の説明会で気づいた。

「半年後に領収書を添付して報告してください」
この言葉により、このお金は自由に使って良い「賞金」でなく、実際に企てていく資金である「助成金」だとわかった。わかってからの切り替えは早かった。「ヨシ!これで地域を元気にして儲けよう!!」と、単純に考え、まず地域の調査から始めた。

調査をする中で、レモン発祥の地として売り出し中の尾道市瀬戸田町にたどり着く。ここの町ではレモンなどの柑橘が特産品の町なのに、あまり積極的なPRやイベントをしていなかった。なので、町の宣伝とイメージアップ(柑橘の町)をするために、柑橘祭りを仕掛けた。近隣地域へのポスター貼りやテレビ局へのマスコミリリースなど学生が使える機動力とキャラクターを武器に宣伝しまくりました。
当日は、学生メンバーで手作りの「みかん提灯」を100個作り商店街に飾った。さらに商店街の道の両脇に柑橘のアロマを炊き、さらにみかんゼリーも作って販売した。ガラガラだったシャッター通りの商店街に昔の賑わいが、一日だけ戻った。祭りは大成功だった。そして、祭りで出た収益で飲んで終る予定だったが・・・。

地域課題をビジネスで解決!?

祭りの後の夜、地域や商店街人達との打上があった。そこで、おばあちゃんに涙を流しながら言われた言葉あります。
「こんな日が毎日続いたらええのになぁ」
この言葉を聞いて、今まで飲み代稼ぎでやっていた、町おこしに結果として意味があったことに気づく。そして同時に、地域の課題解決には継続が必要なんだと感じた。
僕らのような学生がイベントをすれば、一瞬は賑わう。しかし、それは花火みたいなもので一瞬。地域を元気に楽しくしていく仕掛けは「継続」していかないと意味が無い。
そう感じた時、じゃあ「継続」するには何が必要かと考えた。「お金」だ。お金がないと続かない。食べていけない。仲間も集まらない。なら継続して行えるビジネスにしてはどうかと考えたのだ。
その時、何も「起業」のノウハウも知識もなかったが、私の中に、「進学」や「就職」でもない新しい選択肢「起業」が生まれた時だった。

情報が人生を変える

「起業」という選択肢を知った途端、人のアンテナが「進学」や「就職」でなく「起業」のチャンネルに変わる。すると、今まで知らなかった「情報」が入ってくる。「進学」と「就職」二つの選択肢しかない情報量とは、比べ物にならない量の情報だ。情報は人の人生を変えていく。私は、大学に入学した理由は、就職の中の「教員」になることだった。きっと、町おこしの祭りをしなかったら、もっと言えば「助成金」と「賞金」を勘違いしていなければ、限られた情報の中でまっすぐ教員になっていたかもしれない。でも、これは「選択肢」が3つに増え、自分が選択したこと。まったく悔いもなく、むしろまだまだ選択肢という可能性が広がっているように感じている。これが起業家の人生なのかもしれない。

次回予告:起業すると仕事が取れるのか?

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