起業における事業計画書の重要性

2016年05月11日
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何のための事業計画書か?

何のために事業計画書を書くのか?

そもそも事業計画書は不要だと考える人も多くいるのは事実です。

必要か不要かという話だけをすれば、もちろん人それぞれであることは事実ですし、事業計画書の有無によって事業の成功が担保されるのかどうかという話であれば、実際に事業計画書上に書かれた数値との乖離を定点観測をすればするほど、その関連性の低さが顕著に表れてしまう場合も多々あることは否めません。

事業計画の重要性

アイディアと情熱を持って起業しようと考える事は大いに結構な事です。

しかし、事業はアイディアと情熱がありさえすれば何とかなると言う様な、甘いものではないことは言うまでもありません。

一方で、事業計画書を作りさえすれば起業が成功するわけもなく、事業計画書というものは「情熱と夢を持って起業」をした起業家がより成功する確率を高める為に、事前に作成をすべきものと捉えるのが良いかもしれません。
事業計画に織り込むべき内容としては、以下の様な項目が挙げられます。

  • 販売計画、利益計画(数値目標)
  • 資金計画(借り入れ、自己資金など)
  • 事業内容に即して
    • 事業戦略=競合他社との差別化ポイントなどを明確化
    • 販売戦略=販売チャネル、集客方法、プロモーション方法など
    • 仕入れ計画=商売ならその販売アイテムの仕入れ先と方法、外食や製造関連なら原材料や部材の仕入先と方法
  • 収支計画
    • 粗利益計画=販売金額から仕入れ金額を差し引いた値
    • 固定費、経費計画=人件費、家賃、光熱費、資金返済、その他経費(事業形態に応じて、大きな経費項目を挙げて、計画に落としこむ)
    • 利益計画=粗利益ー固定費、経費

ざっと、こうした計画を数値の裏付けを持って作成する必要があります。こうした計画を作成しつつ、自分の考えが煮詰まって居ない点を認識し、その項目を深く掘り下げて固めていくのです。

起業後の道しるべ

起業の準備をし、日々自分自身の成功をイメージしながら最短距離での成功者への階段を昇っていくイメージとは裏腹に、起業家が会社を設立し事業を展開し始めた時点から、想像など全くしていかったほどの仕事量に囲まれることになります。

もちろん全く忙しくない人もいるかもしれませんが、その場合は事業のスタート段階から既に何かしらの問題を抱えていることを意味するかと思いますので、ここではそのようなケースを除き、少なくとも初期段階においては計画通りに物事が進んでいるようなケースを取り上げます。

少しずつ計画通りに物事を進めていく過程上において、だんだんと計画していなかったことが発生しはじめ、雪だるま式にやらなければならないことが増えていく状況が発生し始める場合があります。

このような状況になってから、今後について、どのように何をすべきか?などをゆっくりと考える時間は鳥ずらくなってしまうため、まだ時間に余裕がある起業前の段階にて、おおよその自分自身の判断軸を置くことができる事業計画書を作っておくことによって、とにかく忙しい状況に陥っても何かしらの道しるべを自分自身に示すことができるという話です。

事業計画書の有無によって、自分自身が歩んでいる道を踏み外しているのかどうかもよくわかります。

良い方向へ道を踏み外しているのであれば問題ないとも言えますが、予定通りに進んでいない場合にはなるべく早期の軌道修正が必要になるものです。

事前に作った事業計画書があるからこそ、その計画書に狂いが発生しているかどうかも認識できることになります。

いつ、どのようにして自分が当初思い描いていた計画とは違う形になっているのか?をしっかりと認識することによって、どのように挽回することができるかを検討するきっかけにもなるでしょう。

人に説明するための事業計画書

事業計画書というものは、基本的には自分の中だけで完結をさせることも可能です。

一方で、資金の調達が必要になったり、ビジネス上における協力者やパートナーを集めていく場合などには事業計画書の内容を相手に説明する必要が発生することも多々あります。

そのために事業計画書を用意する、というのは順序が逆になってしまうわけですが、たとえ作成した事業計画書が自分自身の為だけだったとして、その内容を相手に理解し、納得してもらえたり、賛同が得られるようなものでなければその事業計画書は全く持って意味のないものである可能性があります。

そのように考えると、事業計画書の作成というのは、起業前に作っていたとしても起業後の自分自身のビジネスに対しての協力者に説明をするためのものであると考え、しっかりとしたものを作る必要性があるとも言えます。

事業計画書を作ることの副産物

事業計画書を書いていく過程によって、本来の事業計画書の目的とは異なる副産物的な収穫物が発生します。

これは、新しい知識を覚えたときに、人に自分の言葉で説明をしようと試みる際に発生するような事象と限りなく近いといえますが、考えを整理し、自分自身の言葉でまとめていくことによってより考えがまとまり、理解不足な点や不明瞭な点をなくしていくことが可能になります。

自分自身で作り上げた事業計画書のそれぞれの計画が、詳細に至るまで何を根拠にして練られているか?が明確になるにつれ、計画の甘さや非現実性が見えてくる場合もあるわけです。

結論としては、事業計画書がなくても事業失敗の理由にはならないかもしれませんが、事業計画書をしっかりと作成することによって、そもそも成功率が高いわけではない起業家としての成功率を少しでも上昇させることが可能ともいえ、これから起業を検討している方々には是非、真剣に事業計画書作成と向き合っていただき、成功をその手に勝ち取っていただきたいと考える次第です。

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