
スモールスタートが女性の起業に適する理由
日本国内景気の浮き沈みとは別に、多くの予測不能な世界規模での動きが常に同時進行し、それらの情報はリアルタイムで共有される昨今においては、高度経済成長期のように細かいことは何も考えずに、ただひたすら前を見て、突き進んでいけば豊かになれるという夢を見ることも難しいのが現実です。
たとえ景気が上向いてきたと言われても、実際の家計に反映されていないご家庭がほとんどではないかと思うと同時に、多くの社会保障などは段階的には削られ消費税は上がることはあっても下がることはないでしょう。
ダンナさんのお給料は全然増えないし、「それなら私がパートで働くわ」という奥さんも少なくないはず。
実際に、小学生以上の子供がいる家庭のおよそ8割がパートやアルバイトをしている兼業主婦と言われていますが、これらに加えて最近外国人のアルバイトもその数をどんどん増やしているようです。
一方で、パートではたいした時給はもらえないし、職場内でもしかられてばかりでもうやめたいなと思っているなら、いっそ趣味や特技を生かして起業をしてみるというのはいかがでしょうか?
これまではビジネスの経験がある女性のみが対象だったような印象もありますが、インターネットが幅広く普及し、ビジネスに必要となるPCも安いものであれば比較的に手の出しやすい価格帯になっている現在であればセンスや感性を生かした「小さな起業」の選択肢は存在します。
在宅のまま起業する
まず小さな起業のメリットは在宅のまま起業できるということです。
起業をするとなると、いずれにしても会社を作ったり個人事業主となったりするようなところがスタート地点にとらわれがちですが、実際問題としては「ビジネスのために投資する時間」が重要なのであって場所は二の次です。
既に社会人として企業に努めている場合には、女性かどうかというよりもあくまでも副業や週末起業といった属性での成功法則を考える必要がありますが、企業に勤めているわけではない状況下においての起業であれば、強制的に拘束をされる時間が比較的少ないはずですので、やはり在宅起業ができる点を最大限に活用することができます。
これは結婚をして育児を担っている女性にとっては非常に大きなメリットともいえます。
もちろん育児と在宅起業を平行して進めていくことは、ある意味では保育園に子供を預けてフルタイムで働く女性よりも難易度が高いともいえますが、フルタイムで働く女性にとっても、パートの女性にとっても、まず頭が痛いのは「子供が病気になったら仕事を休まなくちゃいけない」などという点には、非常に柔軟に対応ができるというメリットもあります。
大前提として、何よりも時間がとられまた計画通りには何一ついかないのが育児であったりもします。かわりに子供を見てくれる身内がすぐそばにいるなんて、恵まれた人は極僅かで、みんな苦しい時間をやりくりして働いているわけですね。
そんな苦しい時間の先に待っているのがこれまでと変わらない時短勤務やフルタイムでの復職なのだとすれば、いずれにしても苦しい時間のやりくりの中で、周りからは指図されず自分の時間を自分でコントロールして生活をして行けるような道筋を作るための時間も重ねてしまうのが良い可能性もあるかもしれません。
開業資金が少なくて済む
小さい起業であれば、開業資金がほとんどかかりません。
語弊がないように言及しますと、法人を設立するために必要になる諸経費はこれまで同様に必要ではありますし、もし電話やFAX、コピー機やPCなどもすべて新規に調達をしなければいけないのであればそれらの費用は当然必要になってしまうわけですが、それでも以前に比較をすれば小さくビジネスを始めるために必要になる初期投資は極めて低くなっているといえます。
やる気があっても、開業資金は当初の運転資金ぎりぎりしか用意できないという女性もいるでしょうから、資金面や当面の運転資金をそこまで気にせずとも会社を作ることができる点は機会創出という意味でも大切でしょう。
一人でも始められる
小さい起業は、ひとりでも始めることができます。
資金的に不安があるなら、数人が10万円ずつ持ち寄って合同会社の形態にするのでも良いでしょうが、拡大をしていくチャンスと資金があればいつでも大きくビジネスをすることはできることを考えると、まずは一人でスタートするのが一番安全かもしれません。
もちろん友人同士でもいいですし、家族を役員にして応援を頼んでも全く問題はないことは付け加えておきます。
会社を興して仕事を始めれば、いろいろな形で家族からの支援が必要になります。開業の際には家族ととことん話し合い、納得のいく形で始めると安心ですね。ちなみに合同会社にすると、出資者の責任も有限ですから、たとえ破産しても出資金が戻ってこないだけでそれ以上のリスクはありません。起業になれない女性にとっては、儲けは少ないかもしれませんがリスクが低い方が安心という考え方もできます。
また、このような話を家族内でする機会は実はあまり多くありませんし、男性もまだまだ根本的な部分においてはステレオタイプ的な考え方を是としている人も多いのが現実です。
一度しかない人生ですので、納得のいく形での自己実現を目指す権利も能力も多くの女性が備えていることは決して忘れてはいけない大切な点だと思います。
女性ならでは要素は意識せず
実際に、2016年5月現在において、主婦やOLが副業収入を得てそれを本業とするケースも増えてきました。
あるいはSNS上でのやり取りが発展して、副業やビジネスにつながるようなケースも多くなってきています。
ちょっとしたお小遣い稼ぎ程度の理由から始まった副業もいつしか本業としてできるまでに成長すればそれに越したことはないわけですし、女性であれば女性ならではの目線で男性にはできないビジネスの幅も広がるようになります。
しかし、起業というひとつの大きな行動に求められるスキルや必要となる要素などを考えれば、これは男女という概念に関係なく、経営そのもののセンスやスキルなどが問われることになります。
「成功する」という言い方は少々飛躍しすぎている部分もあるので、ここでは成功へ導くためにはどんな心構えを持てばいいのか?くらいに留めてお話を進めていきたいと思います。
起業家の成功は内面によって支えられている
起業することに限らず、物事は何でもその人間の考え方や価値観によって方向が変わっていくものだと思います。
仕事、恋愛、学業、どれをとっても内面の在り方ひとつで結果は異なってきますよね。
スキルさえあれば考え方など度外視しても問題ない、という意見もあるかもしれませんが、このスキルでさえも無意識のうちに内面から構築されているものですから、根底にある考え方をその都度見つめ直していくことが必要不可欠だと言えるでしょう。
また「女性ならではの視点」などとも言いましたが、実際にビジネスをして行く限りはあまり性別を意識することはありませんし、必要もないという点にはあえて言及をしておきます。
これは、女性自身が女性を意識してビジネスをすることが良くないのではなく、性別の違いによる視点というのはあくまでも無意識下において既に形作られているものであって、意識をして行うようなものではないということです。
性別にかかわらず当社としては常に起業家やスタートアップ企業を全面的にバックアップし、日本経済の活性化に貢献をしていきたいと考えております。
株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役
バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。
2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。