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女性が起業しやすい職種11選│成功例や助成金・セミナー、注意点も紹介!

[投稿日]2016/05/06 / [最終更新日]2024/07/12

女性が起業しやすい職種11選│成功例や助成金・セミナー、注意点も紹介!

本記事では、女性の起業について以下の内容を解説しています。

  • 実態
  • 強み・メリット
  • おすすめの職種
  • 起業形態
  • 職種選びのポイント
  • 成功のポイント
  • 注意点
  • おすすめの助成金・融資制度
  • おすすめのセミナー・スクール
  • おすすめのビジネスコンテスト
  • 女性起業家の成功例

現在は女性でも起業しやすい環境が整っています。

実際に大きな成功を遂げている、もしくは起業でワークライフバランスを達成している女性も数多く存在します。

女性である強みや女性向けの制度を利用すれば、男性起業家よりも有利に事業に取り組める可能性もあるでしょう。

本記事で「どのような職種があるのか」「成功のコツや注意点は何か」などを確認して、起業に挑戦してみてはいかがでしょうか。

目次

女性の起業の実態

現在は、女性でも起業しやすい環境となっています。

従来は初期資金を調達して、フルタイムで事業に取り組む起業が多かったです。

また店舗や事務所で働く事業が中心だったので、家事育児との両立の難易度も高かったです。

しかし現在は、IT業界の発達や副業の推進、最低資本金制度の撤廃などにより「初期資金を抑えて」「自宅で」「スキマ時間でも」起業ができます。

リスクを抑えたい方や家事・育児と両立したい方でも、起業で成功できる世の中になっているのです。

起業家の男女比

日本政策金融公庫の「2023年度新規開業実態調査」によれば、新規開業者に占める24.8%が女性という結果が出ています。

調査開始以降年々女性比率が高まり、2023年に過去最大を記録しました。

また本調査は、日本政策金融公庫の融資を受けた開業後1年以内の企業が対象となっています。

融資が不要の小規模事業者を含めると、より女性起業家の割合が高まると予想できます。

起業する女性の年齢層

日本政策金融公庫の「女性による新規開業の特徴」によれば、女性起業家の年齢層の分布は以下の通りです。

年齢層(開業時の年齢) 起業家全体に占める割合
29歳以下 10.4%
30歳代 26.7%
40歳代 38.5%
50歳代 20.1%
60歳以上 8.9%

平均年齢は42.8歳で、男性起業家と比較すると「20歳代」「40歳代」「50歳代」の割合が高いです。

女性の起業の開業資金

日本政策金融公庫の「女性による新規開業の特徴」によれば、女性の起業における開業費用の平均は「744万円」、中央値は「250~500万円未満」です。

  女性 男性
250万円未満 30.6% 29.7%
250~500万円未満 23.6% 20.5%
500~1,000万円未満 29.4% 24.4%
1,000~2,000万円未満 10.5% 15.8%
2,000万円以上 5.8% 9.7%
平均値 744万円 947万円

女性は男性よりも初期費用がかからないビジネスを選んでいる傾向にあります。

また、本調査は日本政策金融公庫の融資を受けた企業が対象です。

自己資金のみで開業した方のデータを踏まえると、開業資金の平均値・中央値が下がると予想できます。

女性に人気の起業形態

女性の起業では、フルタイムの事業だけでなく「パートタイム起業」も人気です。

パートタイム起業とは、週の稼働時間が35時間未満の起業を指します。

日本政策金融公庫の「2023年度起業と起業意識に関する調査」によれば、パートタイム起業家の38.7%が女性です。

通常の起業家の女性割合が21.4%と考えると、男性よりも事業運営に費やす時間が短い傾向にあると判断できます。

パートタイム起業は稼働時間が短い分、家事育児と両立しやすい点が魅力です。

現在は初期費用や固定費を抑えて起業できるので、利益も十分に見込めるでしょう。

日本政策金融公庫の「女性による新規開業の特徴」によれば「事業をするにあたり最も重視すること」で以下の回答が出ています。

  女性 男性
収入 27.7% 36.9%
仕事のやりがい 40.9% 38.6%
私生活との両立 31.4% 24.5%

男性よりも仕事のやりがいやワークライフバランスを重視していると判断できます。

女性の起業の強み・メリット4選

女性の起業には、男性にはない強み・メリットがあります。

  • 男性にはない視点を持っている
  • 女性向けの事業支援を受けられる
  • 女性起業家のネットワークを活用できる
  • 顔を覚えてもらいやすい

これらのメリットを活かして事業運営ができれば、差別化要因や優位性に繋がるでしょう。

各要素を詳しく解説します。

男性にはない視点を持っている

男性にはない視点で事業を運営できる点が女性の起業の強みです。

女性特有の悩みやニーズに着目した事業プランを立てやすく、女性の消費者からの共感も得やすいです。

例えば、母親特有の悩みを解決できるビジネスを男性一人で計画することは簡単ではありません。

考案できたとしても、経営者が女性の方が多くの共感を集められるでしょう。

また、美容・ネイル・ヨガといった女性が興味を持ちやすい事業も立ち上げやすいです。

女性向けのサービス・商品は「女性視点であるか」が重要なので、男性との差別化要因となるはずです。

女性向けの事業支援を受けられる

女性に向けた以下のような事業支援を活用できる点も大きなメリットです。

  • 助成金・融資
  • セミナー・スクール
  • ビジネスコンテスト

資金調達が有利に進み、情報収集や事業計画のブラッシュアップも可能となります。

スクールやビジネスコンテストでは人脈形成もできるので、開業後の強みとなるでしょう。

女性起業家のネットワークを活用できる

女性起業家は男性よりも少ないので、より強いコミュニティを構築しやすいです。

女性の起業には、女性ならではの悩みや課題が生じます。

その際にコミュニティやネットワークを活用すれば、課題の解決や悩みの相談が可能です。

女性を対象としたイベントや交流会も開催されているため、信頼できる人脈を作りやすいはずです。

顔を覚えてもらいやすい

女性の起業は増加傾向ですが、未だに起業家の4人に3人は男性です。

女性起業家は決して多くないので、他社の経営者に顔や名前を覚えてもらいやすいでしょう。

顔を覚えてもらえれば、顧客化や取引に繋がる可能性が向上します。

「女性起業家」というブランディングもできるため、一般消費者からも注目を浴びる要因となります。

女性の起業におすすめの職種11選

起業では職種選びが成功を大きく左右します。

女性の強みや環境に適した職種を選べれば、起業の成功率は向上するでしょう。

ここでは、起業したい女性におすすめの職種を11つ紹介します。

時間や場所に囚われず働ける職種も多いため、ぜひご覧ください。

Webライター

Webライターとは、Webサイトに掲載される記事を執筆する仕事です。

クライアントに記事を納品して報酬を得るビジネスモデルで、フリーランスのような働き方をします。

Webライターの大きなメリットは、参入障壁が低い点です。

莫大な初期費用はかからず、最初は専門的な知識やスキルも不要です。

ただ、専門的に執筆できる分野がないと、単価が上がらずなかなか稼げません。

参入障壁が低い分競合も多いので、働きながら専門的なスキルや実績を積み上げることが重要です。

Webサイト運営

Webサイト運営とは、自身のサイトを開設し広告収入やアフィリエイト収入を得るビジネスです。

前述のWebライターの知識を活かせるので、両方で収益を得ている方もいます。

Webサイト運営の魅力は、収入が青天井な点です。

閲覧数を獲得して、ユーザーが商品を購入すれば利益が増加します。

また過去の記事が報酬を生むストック型のビジネスのため、稼働できなくなっても収益を得られます。

ただ成果を出せなければ収益は生まれず、GoogleのアップデートにPV数が大きく左右されるので要注意です。

加えて最初の収益が生じるまで数ヶ月の期間を要する点にも留意してください。

Webデザイナー・プログラマー

Webデザイナーやプログラマーも起業したい女性におすすめの職種です。

マネタイズの方法は、大きく以下の2つです。

  • 依頼されたWebデザインやプログラムをクライアントに納品
  • アプリやWebツールを開発・販売

自身が有する専門的な知識・スキルを活かせる点が大きな魅力です。

また、参入障壁が高い分稼ぎやすく、長期間活躍しやすいです。

未経験者が起業を目指す場合は、以下のような方法で専門的な知識やスキルを習得しましょう。

  • 従業員として実務経験を積む
  • スクールに通う

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動画編集

クライアントから受け取った素材を編集して、1つの動画を作成する仕事です。

現在はYouTubeやTikTokなどを活用して収益化・マーケティングを行う方が多いので、動画編集は需要が高いです。

スペックの高いパソコンは必要ですが、事業所は不要で固定費もほとんどかかりません。

スキマ時間を活用しやすく、クラウドソーシングサービスなどを使えば案件の受注も比較的簡単にできるので、女性の起業にもおすすめです。

ネットショップ運営

インターネットを通じて商品を販売するビジネスプランです。

販売する商品は仕入れることもできますが、ハンドメイド商品の販売も人気です。

ネットショップ運営の魅力は、店舗型の小売店よりも固定費を抑えられ、全国の消費者をターゲットにできる点です。

また、少ない売上高でも利益が出やすいのでニッチな商品でも勝負でき、失敗しても経済的リスクが少ないです。

ただし、出店方法や仕入れ方法といった最低限の知識は必要となります。

加えて、参入者が多く立地や内装での差別化もできないため戦略性も重要です。

ネットショップ運営の概要や開業方法、必要な手続きなどは「個人でネットショップを開業する流れ│必要な手続きやおすすめの販売方法などを解説」で詳細に解説しています。

スクール運営

生徒に対してスキルや知識を指導して、月額料金や受講料、年会費などを受け取る職種です。

  • 英会話教室
  • 学習塾
  • メイク教室
  • 料理教室
  • 手芸教室
  • 芸術 など

スクールの種類は多岐に渡り、得意分野や過去の経験を活かしやすい点が魅力です。

女性特有の経験や得意分野を活かせれば差別化もしやすいでしょう。

現在はZoomやSkypeなどを用いて、オンライン上で指導を行う形態も多いです。

オンライン上で指導できれば、事業所が不要となるので利益率の向上に繋がります。

ただ、性質上実際の店舗が必須のスクールもあるので、何の教室を開くかを慎重に判断しましょう。

飲食業

一言で飲食業といっても以下のように様々です。

  • 洋食店
  • バー
  • カフェ
  • テイクアウト専門店
  • キッチンカー など

飲食業は店舗が必須と思われがちですが、キッチンカーであれば費用を抑えて開業できます。

現在はテイクアウトやデリバリーの需要もあるので、幅広い選択肢から自分に合ったジャンルを選びましょう。

代行業

顧客の行動を代行して報酬を得る職種です。

  • 家事代行
  • 買い物代行
  • ペットシッター
  • 墓参り代行
  • 退職代行
  • 運転代行
  • 保証人代行 など

出張型のビジネスのため事業所が不要で、1人でも開業ができます。

また「何でも屋」のように複数の代行業務を提供する企業もあります。

従業員を雇えば事業規模の拡大も可能です。

サロン運営

サロン運営は女性の趣味や経験を生かしやすい点が魅力です。

  • ネイルサロン
  • 眉毛サロン
  • まつ毛エクステ
  • エステサロン など

小規模な事業なら自宅でも開業できる可能性があります。

基本的には資格なしで起業できますが、資格を取得すれば集客や信頼度の向上にも繋がるため検討しましょう。

オンライン秘書

オンライン秘書とは、経営者等の事務作業や雑務をオンライン上で代行する職種です。

時給・月給などの固定報酬制であるケースも多いです。

オンライン秘書は自宅で作業ができるため、家事や育児と両立させたい女性にもピッタリといえます。

ただし、パソコンを扱う基本的なスキルは必須なので、事前に業務内容を確認しましょう。

また経営者や事業主が顧客となるので、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルも重要です。

自身で営業して仕事を獲得してもいいですが、クラウドソーシングサービスやオンライン秘書サービスを活用する選択肢も有力です。

インフルエンサー

インフルエンサーとは、世間に大きな影響を与えられる人の総称です。

影響力を活かして動画の広告収入や商品・サービスのPR報酬などを得ます。

インフルエンサーの魅力は、自分が興味のある分野で収入を得られる点です。

収入も個人の実力で際限なく上げることができます。

ただし、インフルエンサーになることは簡単ではありません。

SNSで情報発信を継続して行い、少しずつ影響力を大きくしていく必要があります。

女性にもおすすめの起業形態5選

一言で起業といっても複数の形態が存在します。

その中で、女性にもおすすめの起業形態を5つ紹介します。

  • 副業起業
  • 個人事業主
  • プチ起業
  • 代理店業務
  • フランチャイズ

副業起業

副業起業とは、会社員やパートとして働きながら副業として事業を立ち上げる形態です。

基本的に前述した「パートタイム起業」に当てはまります。

メリットは会社員やパートとしての給与収入が確保されている分、起業のリスクが大幅に下がる点です。

自分が起業に向いているか否かを判断してから独立できる点も魅力です。

副業が軌道に乗ってから、個人事業の開業や法人設立を検討できます。

ただ、事業に費やせる時間が限られるので、営業時間がある店舗型のビジネスには向いていません。

副業については「会社員の副業完全ガイド│安全で始めやすいおすすめの職種や注意点、成功のポイントなどを紹介」で詳しく解説しています。

個人事業主

個人事業主とは、管轄の税務署に開業届を提出した事業主です。

フリーランスや一部の自営業の働き方が該当します。

また前述した副業起業でも、開業届を提出すれば個人事業主として扱われます。

個人事業主として開業する主なメリットは以下の通りです。

  • 開業手続きが容易
  • 開業費用がかからない
  • 青色申告で節税できる
  • 所得が少ないうちは税負担も少ない

一方で、会社員や法人経営者よりも社会的信用度が低い点に注意が必要です。

個人事業主については「個人事業主とは│定義や法人との違い、メリット・デメリットなどを徹底解説」で詳しく解説しています。

プチ起業

プチ起業とは比較的規模の小さい事業を運営する働き方です。

今回紹介したおすすめの職種は、プチ起業に向いているものが中心となっています。

法的な扱われ方は、前述した個人事業主と同じで、副業として取り組むこともできます。

プチ起業の大きなメリットは、費用を抑えて開業でき、大規模な固定費もかからない点です。

自己資金で開業でき利益率も高いので、リスクが少なく、働いた分がしっかりと利益になります。

プチ起業については「プチ起業とは|アイデアや成功のポイント、メリット・デメリットなどを解説」で詳しく紹介しています。

代理店業務

代理店業務とは、メーカーと顧客の売買を仲介するビジネスモデルです。

成約した実績による成功報酬型で、法的には個人事業主として働くことが一般的です。

代理店業務は既にビジネスモデルが確立されている点が魅力といえます。

「起業アイデアはないが自分の力で稼ぎたい」と考える方にもおすすめです。

しかし働き方の実態は、会社員の営業職に近い点に留意してください。

フランチャイズ

フランチャイズとは、本部と事業者がフランチャイズ契約を締結して、商標の使用権や商品・サービスの販売権などを使って事業を営む形態です。

事業者は加盟金や売上・利益に応じたロイヤリティを支払うこととなります。

フランチャイズは、個人事業主・法人のどちらも起業できます。

既に収益を生む仕組みが確立されており、有名企業の名前も使えるので、比較的事業を軌道に乗せやすいでしょう。

本部からの支援を受けながら運営できるため、経営ノウハウや知識が少ない方にもおすすめです。

ただし、本部の方針に沿った事業運営が求められるため自由度が低く、ロイヤリティが財務状況を圧迫する場合がリスクもあるので要注意です。

最初から法人設立はあり?

起業形態の1つとして、法務局に法人登記を行い「株式会社」や「合同会社」として事業を運営する方法もあります。

ただ、女性の起業で最初から法人設立を選ぶ選択肢は基本的におすすめしません。

法人設立には個人事業主と比較して以下のデメリットがあるためです。

  • 設立手続きが複雑
  • 設立に公的費用がかかる
  • 維持費がかかる
  • 事業運営以外の手続きが多い
  • 所得が低い起業直後の時期は税負担が重い

一方で法人設立の主なメリットは以下の通りです。

  • 個人事業主よりも社会的な信用力高い
  • 経費の幅が広い
  • 所得が大きくなると税負担が軽くなる

基本的には個人事業主として起業して、事業規模が大きくなる、もしくは社会的な信用力が必要になった段階で法人成りする選択肢がおすすめです。

もちろん、初年度から莫大な利益が生じる場合や、第三者の信用力が必要な場合などは最初から法人を設立する選択肢も有力です。

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株式会社とは?仕組みやメリット・デメリット、設立方法などを簡単に解説
合同会社とは?株式会社との違いや設立のメリット・デメリットをわかりやすく解説

起業したい女性の職種選びのポイント3選

個々の目的や目標によって職種の選び方は異なりますが、まずは以下の3つに着目しましょう。

  • 初期費用・固定費を抑えられるか
  • 自分の強みを活かせるか
  • ワークライフバランスを達成できるか

それぞれを詳しく解説します。

初期費用・固定費を抑えられるか

これから職種選びを行う方は、初期費用・固定費を抑えられるビジネスがおすすめです。

初期費用・固定費を抑えられれば、資金調達額を最小限に抑えられ、月々の返済も不要です。

その結果、資金繰りに余裕が生まれ、利益率も高まります。

万が一起業に失敗した際のリスクも最小限に抑えられるので「起業したいがリスクを負えない」と考える方にもピッタリです。

初期費用や固定費を抑えられるビジネスの特徴は以下の通りです。

  • 事業所が不要
  • 1人で運営できる
  • 特別な機材や設備が不要

自分の強みを活かせるか

専門性を活かして他社との差別化を行うためにも、自分の強みを活かせるかに着目しましょう。

  • 特定分野の知識に長けている
  • 現在熱中している分野がある
  • 人脈が多い
  • コミュニケーション能力に長けている など

自分の強みが分からない方は、自己分析から始めてみましょう。

ワークライフバランスを達成できるか

「仕事と私生活を両立させたい」と考える方は、ワークライフバランスを達成できる事業プランかを確認しましょう。

「店舗・営業時間がなく、自宅でいつでもできるビジネス」が、最もワークライフバランスを達成しやすい事業プランといえます。

一方で、リアルタイムの顧客対応が必要で、店舗に通う必要がある事業プランはワークライフバランスを重視しにくいため要注意です。

女性の起業で成功するポイント5選

女性の起業には様々な強みがありますが、全員が成功できるわけではありません。

成功確率を上げるためにも、ここで紹介するポイントを押さえた事業運営を目指しましょう。

  • 女性ならではの視点を活かす
  • 女性向けの起業支援を活用する
  • 女性向けのセミナー・スクールを活用する
  • 目的に合わせた起業形態・事業プランを選択する
  • スモールビジネスで起業する

各要素を詳しく解説します。

女性ならではの視点を活かす

起業で成功するには、差別化要因の確立が重要です。

女性の起業では、男性にはない経験や着目点、考え方などを踏まえて事業アイデアを見つけましょう。

また、起業後も女性特有のアプローチ方法や顧客に共感されるための取組みがあれば、差別化に繋がり顧客の獲得に繋がるでしょう。

差別化については「競争を有利にする差別化戦略とは|メリットや成功例等をわかりやすく解説」で詳しく紹介しています。

女性向けの起業支援を活用する

女性向けの起業・経営支援を最大限に活用する点も成功のポイントです。

詳しくは後述しますが、公的な支援に限定しても以下のような支援制度が実施されています。

これらの利用することで、資金調達や資金繰り面などで大きなアドバンテージとなるはずです。

女性向けのセミナー・スクールを活用する

女性の起業では、セミナーやスクールの活用もおすすめです。

中には女性が対象のセミナー・スクールもあります。

起業準備や起業後の相談、人脈形成などに役立ちます。

女性が対象のセミナー・スクールなら、起業目的や事業プランに合わせた指導を受けられるでしょう。

目的に合わせた起業形態・事業プランを選択する

一言で女性の起業といっても、目的や事業プランは多岐に渡ります。

個々の目的・事業プランに合わせた起業形態を選択しましょう。

例えば「家事と事業を両立したい」と考える場合は、短い稼働時間で稼げるプチ起業やパートタイム起業がおすすめです。

一方で大きな利益を達成したい場合は、独立して個人事業主や法人として活動する戦略が有力です。

「起業したいがビジネスプランが何もない」といった場合はフランチャイズ起業も検討すべきです。

自分に合った起業形態を選ぶためにも「何のために起業をするのか」を明確にしましょう。

スモールビジネスで起業する

初期費用や固定費を抑えて小さな規模で事業を展開できるビジネスを「スモールビジネス」といいます。

上述した通り費用を抑えて事業運営ができれば、リスクを最小限に抑えられ、利益率も高まります。

本格的に稼ぎたい場合も、スモールビジネスが軌道に乗ってから事業規模を拡大する戦略を取れるので、最初から大規模な投資をせずに事業を始めましょう。

スモールビジネスについては「スモールビジネスとは|メリット・デメリットや成功例、おすすめアイデア8選を解説」で詳しく紹介しています。

女性の起業で注意すべきポイント3選

ここでは、女性の起業で注意すべきポイントを3つ紹介します。

  • 資格の要否を確認する
  • 税金の知識を身につける
  • 詐欺的な案件に乗らない

これらを失念すると、思わぬ形で失敗する原因となるため必ず確認してください。

資格の要否を確認する

中には開業するにあたって資格・許認可が必要な職種があります。

  • 中古品の販売:古物商許可
  • 飲食店:食品衛生責任者/防火管理者
  • ペットシッター:動物取扱責任者
  • 運転代行:普通自動車第二種免許 など

無免許で起業してしまうと法的なトラブルに繋がる原因となります。

また資格が必須でなくても、資格取得によって顧客からの信頼感に繋がるでしょう。

例えばネイルサロンの開業に資格は必須でありませんが「JNECネイリスト検定」や「JNAジェルネイル技能検定」を取得していれば、顧客の獲得に繋がるはずです。

起業で役立つ資格については「起業・独立に役立つ資格9選|業界別おすすめ資格や取得のメリット・注意点も解説」で詳しく紹介しています。

税金の知識を身につける

起業して利益が出ると「副業or本業」や「個人事業主or法人設立」に関わらず、原則として税金の確定申告と納付手続きが必要となります。

確定申告とは、1年もしくは1事業年度の税金を確定する手続きです。

副業や個人事業主なら所得税、法人設立なら法人税です。

確定申告や納付手続きを疎かにすると、延滞税や加算税の対象となり、税負担が重くなるので要注意です。

また、2年前の売上高が1,000万円を超える場合やインボイス登録する場合は消費税の確定申告も必要となります。

個人事業主が納付する所得税の確定申告については「【個人事業主・自営業】初めてでもわかる確定申告│手続きや必要書類、期限などを解説」で詳しく解説しています。

詐欺的な案件に乗らない

中には「誰でも簡単に○○万円稼げる」「1日〇分だけで」といった甘い言葉でビジネスを勧誘している人もいます。

しかし、以下のような悪質な案件の可能性があるため要注意です。

  • 投資詐欺
  • 高額商材の販売
  • マルチ商法 など

必ず口コミや発信元を確認して、情報を吟味してから参入するか否かを決断してください。

起業したい女性におすすめの助成金・融資制度4選

ここでは、女性が起業で利用できる助成金制度や融資制度などを紹介します。

  • 女性・若者・シニア創業サポート事業
  • 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業
  • 新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
  • 女性起業家等支援(わたしの起業応援団)

女性・若者・シニア創業サポート事業

女性・若者・シニア創業サポート事業」は東京都内で起業予定の女性等を対象とした支援事業です。

最大1,500万円の融資や事業計画アドバイス、個別相談、経営アドバイスといった様々な事業支援を受けられます。

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」は、東京都の商店街で女性等が事業を立ち上げる際に活用できる助成事業です。

求められる人物像として、独創的な事業プランや商店街を牽引できるリーダーとしての資質などが挙げられています。

審査に通過すると事業所設備費や店舗賃借料などの費用について、最大730万円の助成を受けられます。

新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)

新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」は女性等が活用できる日本政策金融公庫の融資制度です。

融資限度額は7,200万円、返済期間は20年(設備資金の場合)となっており、特別利率での資金提供を受けられます。

女性起業家等支援(わたしの起業応援団)

女性起業家等支援(わたしの起業応援団)」は女性の起業を応援する全国の応援者の情報交換・連携ネットワークです。

経済産業省により運営されています。

セミナー・イベント情報や応援者の情報を得られ、情報収集や人脈形成に役立ちます。

都道府県や市町村で活用できる制度も確認しよう

女性起業を支援する取組みは、各都道府県や市町村でも実施されています。

各自治体によって内容は異なりますが、融資制度や助成金制度、情報提供、セミナーなどの取組みが行われています。

起業する地域の情報を調べてみましょう。

起業したい女性におすすめセミナー・スクール5選

ここでは、起業したい女性におすすめのセミナー・スクールを5つ紹介します。

  • TOKYO創業ステーション
  • なでしこスクール
  • Smart Be
  • Wis-women女性起業塾
  • 女性起業UPルーム

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起業に役立つセミナー10選|選び方や怪しいセミナーの特徴も解説【東京・オンライン】

TOKYO創業ステーション

TOKYO創業ステーション」とは、東京都内で起業を目指す方を支援する施設です。

無料相談やセミナー、ラウンジの提供、一時保育などが提供されています。

起業セミナーでは、女性の起業に特化した「女性起業ゼミ」や「女性プチ起業スクエア」が実施されており、知識の習得や人脈形成などに役立ちます。

起業で必要な知識や手続きについて総合的なサポートを受けられるので、東京都内での起業を目指す方は活用を検討しましょう。

なでしこスクール

なでしこスクール」は、起業のノウハウを一通り習得でき、女性起業家との繋がりも得られる起業塾です。

無料で受けられる9日間のメール講座や起業講座、通信講座といった様々な形態で学習ができ、個別相談の形態のコンサルティングも受けられます。

ワンストップサービスが実施されており、創業支援機関や各種専門家などと繋いでもらえる点も魅力です。

Smart Be

Smart Be」は、女性の起業に必要なスキルやノウハウを学べる講座・セミナーが提供されている起業塾です。

起業検討中の方や起業初期の方が主な対象で、数多くのメディアに取り上げられた実績もあります。

Facebookを用いて毎月10名を集客できるスキルを学べる「賢女の集客アカデミー」や広告運用セミナー、キャッチコピー集客法といったマーケティングに関するセミナーなどが実施されています。

Wis-women女性起業塾

Wis-women女性起業塾」は、起業・副業・創業の相談や実践的な学習サポートなどを受けられるスクールです。

以下のようなコースが提供されています。

  • スタンダードコース:起業に必要な知識を体系的に継続して学べる
  • アドバンスコース:Webマーケティングや集客の知識なども学べる
  • プレミアムコース:SNSの知識や実践的なチラシ作成、プレゼン資料の作成などまで学べる

また、レンタルオフィスの1年間の無料提供や、経営について定期的な診断を受けられる「経営会議」といったサポート体制も魅力です。

女性起業UPルーム

女性起業UPルーム」は、横浜市男女共同参画推進協会が運営している起業支援施設です。

起業相談やホームページ・ブログ相談、女性起業セミナー、女性起業家たまご塾などを受けられます。

公的なサービスにも関わらず横浜市外の方も活用できるため、近隣の市町村などで事業を立ち上げる方にもおすすめです。

起業したい女性におすすめのビジネスコンテスト3選

ここでは、起業したい女性におすすめのビジネスコンテストを3つ紹介します。

  • 女性起業チャレンジ大賞
  • BWA Pitch Contest
  • 東京女子大学ビジネス・プランニング・コンテスト

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おすすめのビジネスコンテスト(ビジコン)一覧!概要や起業アイデアの出し方を解説

女性起業チャレンジ大賞

女性起業チャレンジ大賞」は、起業を希望する、もしくは新しいアイデアで事業拡大を目指す女性が対象のビジネスコンテストです。

以下のような要素によって事業プランの選考が行われます。

  • 女性ならではの視点、社会性があるか
  • 事業に対する使命感・情熱があるか
  • 大企業がすぐに参入しにくく小資本でも継続発展できるか
  • ターゲットの悩みやニーズを的確に捉えて解決できるか
  • オリジナリティが高いか
  • 資金需要が明確で支援金を有効活用できるか

グランプリを受賞すると、200万円の資金提供を受けられます。

BWA Pitch Contest

BWA Pitch Contest」は、日常の課題を解決し、暮らしや社会を豊かにするビジネス構想を持つ女性等が対象のビジネスコンテストです。

ウェブサイトへの露出やイベントへの出演、専門家による助言・コーチングなどの支援を受けられます。

また以下の2つの部門に分かれている点も特徴です。

  • Professional 部門:起業後5年程度未満の女性、もしくは女性が起業した法人等が対象
  • Dream 部門:今後起業を考えている18歳以上の女性等が対象

東京女子大学ビジネス・プランニング・コンテスト

東京女子大学ビジネス・プランニング・コンテスト」は、東京女子大学が主催のビジネスコンテストです。

高校生以上で新たに起業する意識のある方や、創業して間もない方、新たな事業を展開する方が対象です。

書類審査を突破したらブラッシュアップ講習会などを受講でき、入賞者には賞金20万円などの特典が授与されます。

女性起業家の成功例4選

女性ならではの視点を持って成功した起業家は数多く存在します。

ここでは、女性の起業の成功例を4つ紹介します。

  • 株式会社キッズライン(経沢香保子氏)
  • 株式会社Mentor For(池原真佐子氏)
  • 有限会社サーティースリー(丸田好美氏)
  • 株式会社ブラウンシュガーファースト(荻野みどり氏)

また女性起業家の成功例については「日本の女性起業家の成功例10選!成功のポイントや女性起業の現状とは?」で詳しく紹介しています。

株式会社キッズライン(経沢香保子氏)

「株式会社キッズライン」は、ベビーシッターや家事代行サービスを提供している企業です。

創業者の「経沢香保子氏」は「育児によって発生する母親の負担」という女性特有の目線で課題をピックアップし、キッズラインをスタートさせました。

「女性特有の悩みを改善させるサービス」に着目したアイデア選びは、男性経営者との差別化要因となるでしょう。

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株式会社Mentor For(池原真佐子氏)

「株式会社Mentor For」は「池原真佐子氏」によって創業された企業です。

女性社員のキャリア形成やリーダーシップの向上を目的として、社外メンターマッチングやメンター制度の導入、運用支援などを行っています。

女性がキャリアアップを目指す際に、ロールモデルやメンターが身近にいない点を課題として創業されました。

「女性社員の育成」に着目した際に、女性目線のサービスを提供できる点が強みといえるでしょう。

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有限会社サーティースリー(丸田好美氏)

「有限会社サーティースリー」は以下の事業内容を取り扱う企業です。

  • リフレクソロジーサロンの運営
  • セラピスト養成スクールの運営
  • 通所介護・介護予防事業

女性が開業しやすいサロン系の職種で成功した例です。

むくみや疲労回復、小顔効果など、女性が求めているサービスを女性目線で提供できる点が強みの1つといえるでしょう。

有限会社サーティースリーの詳細はこちら

株式会社ブラウンシュガーファースト(荻野みどり氏)

「株式会社ブラウンシュガーファースト」は「わが子に食べさせたいかどうか」を基準に厳選した有機食材を企画・開発・販売している企業です。

創業者の「荻野みどり氏」は、子どもが成長した際に安心して食べさせたいと思えるおやつが中々手に入らないことに気付き、お菓子ブランド「ブラウンシュガーファースト」を創業しました。

その後は、美容や健康に良いといわれているココナッツオイルを10年・20年と日本の食卓に根付かせることを使命として事業運営を行い、年商7億円も達成しています。

「子どもに食べさせるおやつ」という女性ならではの観点がきっかけでビジネスに参入・成功した例です。

株式会社ブラウンシュガーファーストの詳細はこちら

女性の起業にはバーチャルオフィスがおすすめ

今回紹介した11の職種は、自宅で開業できるビジネスモデルが多いです。

自宅で開業すれば、事業所を契約しない分固定費を削減できます。

ただし自宅での起業には以下のようなデメリットもあります。

  • 住所公開や郵便物の配送によるプライバシーの問題
  • アパートが事業所となることによる取引先からの信頼度の低下

これらを防止して事業を進めるには「バーチャルオフィス」の活用がおすすめです。

バーチャルオフィスとは、事業用の住所をレンタルできるサービスです。

事業所をバーチャルオフィスの住所にできるため、プライバシーの問題も信頼感の低下も起こり得ません。

また事業支援を提供している業者もあります。

実際の執務スペースの提供はありませんが、月々数千円の費用で事業を有利に進められるので、ぜひ検討してください。

バーチャルオフィスについては「バーチャルオフィスとは?メリット・デメリット・よくある誤解についての解説」で詳しく解説しています。

まとめ

今回は、起業したい女性におすすめの職種や成功例、成功のポイントなどを解説しました。

現在はIT技術の発展や副業の推進などにより女性でも起業しやすい世の中になっています。

成功のポイントや職種選びをしっかりと押さえれば、誰でも成功のチャンスはあります。

実際に女性ならではの視点で起業に成功している方は多いです。

まずはビジネスプランを考えて、事業計画書の作成をしてみてはいかがでしょうか。

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