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起業のリスクは何がある?事前に知っておきたい起業のリスク一覧と対処法

[投稿日]2021年06月02日 / [最終更新日]2021/08/26

起業のリスクは何がある?事前に知っておきたい起業のリスク一覧と対処法

起業したいのに、不安でなかなか動けない」

「何が不安なのかがわからない」

「何となく怖い」

「失敗して暮らしていけなくなったらどうしよう」

起業を考えるとき、心配事はなかなか尽きません。

しかし、何が自分を不安にさせているのか。どんなリスクがあるのか。どうやったらその不安を解消できるのか。起業にまつわるリスクを死角なく把握し、備えをしておけば不安と向き合えます。敵を知れば、百戦危うからず。本記事では、企業にまつわるリスクを徹底的に、網羅的に取り上げ、その解決策をご紹介。企業にまつわる不安をスパッと整理して、皆様の挑戦を応援します!

起業には必ずリスクがある

当然のことですが、起業にはリスクがあります。リスクを排除しようと頑張ったとしても、それはあくまでリスクを下げるだけであり、ゼロにすることはできません。しかし、リスクがあるからと言って起業はやめたほうがいいのかといえば、そうではありません。リスクを考え始めたら、会社員として働いていたとしても、働いている企業が倒産したり、嫌な仕事を続けるなどで体を壊したりするリスクがあります。そして、働くことに限らずとも、生きていればどんなことにもリスクがつきまといます。

リスクがあることは、必ずしも挑戦を否定する理由にはならないのです。

では、何が本質か。それは、リスクを知り、対策をすることです。リスクのことをなるべく詳らかに知り、それに対する正しい対策をたて、それでもダメだった時にはどのようなプランBを用意しておくか。これらを意識して、リスクとうまく付き合いつつ挑戦することこそ、本質的な対処のあり方なのです。

起業に踏み切れないのは漠然とした怖さを恐れるから

それでは、起業をするときになぜ漠然と怖いと思ってしまうのでしょうか。なぜ、怖気ついて一歩を踏み出せずにいるのでしょうか。それは、自分が向き合うリスクのことを十分に知らないからです。何がリスクかわからない状態で、戦おうだなんてそれは怖いですし、何をすればいいのかわからないに決まっています。

例えば、起業にあたって資金が底を尽きるのが怖いとします。このとき、ただ単に資金が尽きるのが怖いというだけでは、どうして資金が尽きるリスクがあるのかも分かりませんし、どのようにそれに対処すればいいのかも分かりません。しかしそれを、「手持ち資金が〇〇万円あって、1ヶ月に△万円使っていくから、×ヶ月以内に売上を□万円立てないといけないな」などとブレイクダウンして考えていけば、「怖さ」が「課題」になりどう対処すれば克服できるかも考えることができます。

自分が怖いと思っている事柄をなるべく整理し、言語化する。そして、そこからその理由とメカニズムを割り出していく。次に、どう対処すれば良いか調べたり考える。このようにして自分の「敵」を知ることで、漠然とした怖さは、克服可能な「課題」となるのです。怖いときは、考えられるリスクを言語化・分解してみると良いかもしれません。

 

失敗する起業家はリスクに対する準備が甘い

起業で失敗する人は、何が原因で失敗するのでしょうか。アイディアが詰まっていないことでしょうか。それとも、時間と労力を十分かけていないからでしょうか。それが原因である場合もあるかもしれませんが、大抵はリスクの備えが甘いことが主な要因であることが多いのです。自分では考えているつもりでも、不十分なことは往々にしてあります。では、何をすれば十分なのでしょうか。

それは、「トラブルは絶対に起きる」ことを前提に計画を立てることです。

トラブルを回避するためにどうすべきかという計画を立てることは重要ですが、トラブルが起きた際に何が起きて、どう対処するかまで含めて確固たるイメージができていることが重要です。たとえば資金を調達するときに、〇〇万円の融資を銀行から受ける計画を立てたとき、融資が必ず受けられる前提で動いてしまい、実際に銀行に融資を依頼した際に断られてしまったとなった場合、手持ち資金が底をついてしまい、事業が立ち行かなくなってしまう恐れが出てしまいます。

しかし未然に銀行から融資が受けられない場合の対処法(例:別の銀行とも融資の話をつけておく、顧客から前払いでお金を回収する、など)をあらかじめ決めておくと、いざ銀行から融資を受けられないとなった場合でも、次なる対処法を打てば良いだけの話なのです。

リスクやトラブルを過剰に恐れる必要はありませんが、起業したところで、初めから思い通りに行くようなビジネスの方が珍しいのです。トラブルはどこかで必ず発生するものだと理解した上で、事業計画を立てていきましょう。

知っておくべきリスク一覧と対処法

さて、次は知っておくべきリスクとその対処法をまとめていきたいと思います。

起業のリスク一覧

売上が上がらない

「事業を始め、自身の商品をリリースできたはいいけれども、誰も買ってくれない」

事業がうまくいかないことの代表例に、顧客が獲得できないことなどにより、売上が上がらないというケースが考えられます。売上が上がらない事態は、事業を継続する上でかなり深刻なものとなります。自分の商品を売り出すために投資や出費は嵩む一方で、回収は遅々として進まない。一旦事業をリリースしてしまえば、売上が上がらない限りどんどん手持ちの資金を燃焼してしまいます。最悪の場合、引くに引けなくなり、集客などのためにさらにコストをかけるなどと焦って対処を試みるうちに資金が底をつき、事業を畳まざるを得なくなってしまう場合があります。

このようなことの要因としては、事業をリリースした際の見込客の獲得の甘さや、集客計画がうまくいかない、などのことが考えられるでしょう。

対処法

このような事態に立ち向かうためには、きちんと顧客を確保することが最重要です。

顧客確保は、相手の心を強く動かす必要があり、なかなか一筋縄では行きません。そのため、集客の方法やチャンネルは、一つだけではなく可能な限り多く確保しておきましょう。たとえば、Web広告を打つ、だけではなくて同時に新聞の折り込み広告の活用も検討する、また以前の勤め先などの人脈などを通じて需要がありそうな客層に直接アプローチをかけてみるなどです。

同時に自分の事業を売り出すにあたり、何を一番に伝え、どのように人々の心を動かすか。顧客側の視点に立ち綿密な計画を練っておくことが集客の成功率を高めることは言うまでもありません。しっかりと練った上で、実行に移すことがおすすめです。

集客が一定の成果を挙げ、ある程度の興味を持つ人が出てきた場合は、その人たちと関係を深め、見込客として自分の事業をリリースしたときに最初の顧客になってくれるよう、働きかけることも非常に重要です。一旦興味を示してくれた人は、逃がさない。適度に連絡を取り合うことで、その見込客が何に魅力を感じて自分の事業に興味を示してくれているのか。競合相手はどこか。どのような条件で契約を結ぶのが良いか。そう言った部分に関してきちんと顧客側とすり合わせておくことで、土壇場で逃げられることのないように準備しておくことで、売上確保が近づきます。

起業の準備に費用がかかる

起業の準備に費用がかかり過ぎてしまい、そのために起業を断念することを余儀なくされるケースもあります。起業の計画を立てたはいいものの、いざ実行するときになって想定しなかったような出費がかさんでしまうことで手持ちの資金が不足してしまい、初期投資ができずに起業を諦めることになってしまう可能性が考えられます。例えば、店舗を構えて営業する際にテナント料が想定外に高いケースや共に準備にあたる従業員の人件費の想定が甘かったために予想外に出費が大きくなってしまうことなどです。

事業計画の肝となる資金の計画を立てる際、十分に詰められておらずに実行段階で様々な問題に逐次対処すると言った形を取るやり方は要注意です。資金が不足してから慌ててもときすでに遅しなのです。

対処法

このような事態を未然に防ぐためにすべきことは、次の2点です。

・費用がかかる項目と金額を正確に、綿密に洗い出す

・初期費用を最小限に抑え、徐々に投資額を増やしてゆく

資金計画を立てる際は、考えられる出費や問題点はできる限り早いうちに洗い出し、解決に目処をつけておくことが後になって困らないために重要です。また、初期費用を最小限に抑えるべく、突然大々的にビジネスを始めるのではなく、まずは週末起業から始めたり、少数のみの顧客を相手にビジネスを行ってみるなど小さく初めて長期を見据えてじっくり育てるといったイメージでビジネスを展開してみることが、起業の準備にまつわる負担を軽く済ませるための王道の手立てなのではないでしょうか。

事業開始後のランニングコストがかかる

さて、無事起業の準備が終わり、事業を始め、顧客も獲得して売上も上がってきた。事業も順調だと言いたいところですが、次なるリスクが待ち構えています。事業を回していくには、毎月お金がかかります。ランニングコストです。

店舗営業ならテナント料や光熱費。Web系の企業ならサーバー代などが挙げられるでしょう。こうした月々のランニングコストは馬鹿になりません。特に売上や事業の活発どの変動にかかわらず常に一定額の出費となる、固定費にあたるコストが大きい場合には事業収入の変動に直面したときにはかなり厳しいものとなる場合があります。ランニングコストが嵩めば、毎月の積み重ねでボディーブローのように経営の体力を奪っていくのです。

事業を始める際の準備だけでなく、中長期で運営していくにあたりどう言ったものが必要でどの程度のコストがかかっていくのか、また出費の性質を詰めずにいると、気づいたら資金がどんどんなくなっていくと言った事態になりかねません。

対処法

これに対応するには、日々のランニングコストをいかに圧縮するか、またいかに柔軟に出費をコントロールできるようにするかが重要です。ランニングコストを節約する際は、固定費を特に見直してみると良いでしょう。固定費は一度削減すれば、長期にわたり削減の効果が持続します。

例えば通信費がかかる場合は、プランの見直しをしてみるなどで月々の費用の無駄をカットすることが考えられます。また、オフィスを構える場合は、賃料節約のために構える場所を考えたり、また自社オフィスにこだわらずにシェアオフィス・バーチャルオフィスなどを契約することを検討することなども有効です。

また、固定費の費用全体に占める割合を抑えることも非常に有効です。人件費についても自分で雇うと毎月の給与の支払いが固定費としてのしかかってきますが、たとえば業務委託や外注、雇うとしてもパートやアルバイトという形にすれば人件費も固定費ではなく変動日に変えることができます。できるだけ、固定費を変動費に変える努力も重要になってきます。

資金が不足する

手持ちの資金が不足すると言った問題も大きなリスクです。起業してから売上を得て、さらには利益が得られるようになるまでにはほぼ必ずと言っていいほどタイムラグがあります。そのタイムラグの間、いかに長生きするかという点が起業家にとり命です。企業は、資金が底を尽きるまでの時間の戦いだといえます。

例えば手持ち資金が500万円の状態で、初期投資100万円、月々のランニングコストが80万円の状態で起業すれば資金が底をつくまで5ヶ月となります。その間に収入を上げられれば赤字でも延命できますが、利益が上がるまでは資金がどんどん減っていきます。早期に利益を上げることが何よりも重要となります。

対処法

資金不足への対処としては、売上を早く上げることで回収を早期にすること、そして資金をなるべく多く調達することです。売上を早く上げるために事前に見込客を獲得したり集客の手立てをきちんと立てたりすることが重要です。また、早めに融資などの交渉に動き出し、資金調達をさまざまなチャンネルから多く集めておくことが事業の延命につながり、時間的余裕を作り出し、ひいては余裕のある事業運営につながりより自由でのびのびとした発想を持って起業できることでしょう。

売掛金の回収がうまくいかない

さらに、売掛金を回収することが難航するといったリスクもあります。自分の商品の代金をを後払いで回収するという方策を取った時、お金が入ってくるよりも先に出ていくお金が多くなってしまいがちです。こういう時にありがちなパターンとしては、取引先から資金を回収するときに取引先から資金不足などを理由に支払いの期日をどんどん遅らせられたり、値切られたり、場合によっては踏み倒されたりと言ったものがあります。

売掛金を確実に、そして早く回収できないと手元の資金はどんどん減少し、事業拡大のための投資も鈍ってしまいます。うまく回収する手立ては事前に立てて、その条件のもとで顧客と契約を結びましょう。

対処法

売掛金の回収のポイントは、「早く、漏らさず、全部」です。

売掛金を早く回収するためには、後払いではなく前払い制にする、後払いにするにしても事前に一定額を「着手金」などという形で払ってもらう、また何回かに分けて回収するなどの方法を事前に決めておき、その条件のもとで契約を結んで取引先の同意を取り付けることが重要となってきます。支払い期日を短く設定することも有効でしょう。

また、決済方法をクレジット決済にするなど、決済代行サービスを介して行うことで、期日には自動的に売掛金を回収できるような仕組みを整えておくことも考えて良いでしょう。

そして、取引先が支払いを伸ばしたり踏み倒したりすることに対する抑止力として、督促の流れを決めておくことも重要です。

たとえば第一段階の督促は営業担当者、それでもダメなら部長、次に役員、最終的には訴訟、といった手順を決めておき、売掛金の回収が著しく遅れる場合は然るべき手段を毅然ととることを示しておけば滞納なども抑えられると期待できます。

製品やサービスが陳腐化

さて、いざビジネスが軌道に乗り、売上も利益も上がるという段階になったら、次のリスクを考える必要があります。競合他社との競争により、自社製品やサービスが陳腐化してしまうことです。特に昨今のIT化・機械化により、今まではできなかったような人や企業でも高い品質のものやサービスを生み出せるようになり、差別化を図ることは困難になり、しばしば価格競争に陥ってしまうのです。

また、起業家となると事業の規模も資本力も小さいことが多く、例え自分たちが革新的な商品を生み出せたとしても資本力などで優位に立つ大企業などに模倣され、より安く同じようなものを売り出されてしまうことなどで競争で劣勢に立たされるなどの事例も考えられます。技術の移り変わりも早いため、技術革新などですぐに自社のサービスなどが時代遅れのものとなってしまうことも考えられます。

そうなるが最後、陳腐化した商品は収益に貢献しなくなってしまいます。そして、その商品が実は自分たちの主力製品だったということになれば経営の根幹を揺るがす大問題になり兼ねません。競合相手の動向はしっかりとみておかねばなりません。

 

対処法

商品の陳腐化を防ぐためには、常に商品をブラッシュアップし、新たな業界の動向などを常にモニターしておかねばなりません。そして、単一の商品やサービスのみに依存せず、いくつかの主力商品を準備しておいてリスクヘッジに努めると良いでしょう。

自分たちの製品を常に相対化し、他社サービスとの関係性の中で、自分たちの製品がどういう強みを持っているのか。そして、その中で何が揺るがぬ強みなのかをしっかり見極め、そこを守り、訴求することが重要になってきます。特に技術の移り変わりが早く、自動化などにより商品の性能だけでは差別化が困難な今、単に商品が持つ単純な性能を訴えるだけではなく、自社の経営の理念、歴史、またターゲット顧客に焦点を強く当てたマーケティングなどで、顧客の心を情動的に動かすストーリーを持って消費者に製品を応援してもらうような手法も必要となってくるでしょう。

そしてその上で、自社の強みが発揮できる製品やサービスを必ず複数用意して、万が一の際にリスクヘッジができるように準備してお区ことが重要でしょう。

仕事とプライベートの境界がなくなる

起業家のリスクは何も経営に関連するものだけではありません。起業家は、とにかく多忙です。特に創成期は、寝る時間以外の全てをビジネスに注ぎ込み、24時間そのことだけを考えるくらいの覚悟がないと事業を大きくすることは難しいと言えるでしょう。その時に、本当にそれだけの苦労を受け入れるかどうか、熟慮しないと企業に向き合う苦労に耐え抜き、ひいては事業を成功に持っていくことは困難となるでしょう。

しかし、その中でもあまりに負担が大きくなってしまってはどのような人でも耐えるのに限界があるのも事実です。効率的に行える部分は効率的に行う工夫がなされないと余裕がなくなっていき、ひいては目先のオペレーションばかりに目がいってしまいイノベーティブな思考活動の妨げにもなってしまいます。仕事とプライベートの境界がある程度なくなってしまうことは起業家の運命ではあるものの、ここもマネジメントできる部分はしていかないと、持続的ではありません。

対処法

ではそのようなリスクにどう向き合えばいいのでしょうか。

まず、起業をする以上、最低限ビジネスが軌道に乗るまでは24時間の全てを事業に捧げる必要はどうしてもあるということは認識せねばなりません。それは、起業初期は自分一人で全ての業務をこなし、事業が認知されるためにさまざまな対外的コミュニケーションやビジネスプランの実行のための仕組みづくりなどに努めていかねばならないからです。0から何かを生み出すのにはものすごい力が必要です。一定期間は、仕事もプライベートも分け隔てなく取り組む必要があります。

その上で、事業が軌道に乗り、リソースに一定の余裕が出た段階で従業員を雇ったり業務を委託するなどして下げられる負担は下げていくといった対応が良いでしょう。

家族の理解が得られない

起業は、リスクをとって未知の世界に飛び込むようなものです。当然、起業するとなった時は家族も不安になるでしょう。当然、反対にあうケースも多くあります。良く言われる、「親ブロック」や「嫁ブロック」が典型的な例です。そんなとき、家族の理解が得られず反対されている状態で起業してしまうことは心理的にも負担がかかり、事業に集中することが難しくなってしまうかもしれません。

理想的には、起業に対して理解され、応援されながら自分は安心して事業に取り組む、というシナリオですが、そこまではいかずとも、ある程度納得してもらい、強くは反対されない状態で起業に臨みたいところです。

対処法

こうした家族との関係を維持した状態で起業するには、どうすれば良いのでしょうか。

まず、家族が反対したり、理解してくれない理由をしっかり考えておくことが重要です。そこがわかれば、効果的に説得して理解してもらうことができるはずです。

大抵の場合、家族も起業するあなた方のことを心配してくれているからこそ反対するのです。そして、リスクが高くて未知の事柄に対する「免疫」というのは大抵ついていないことがほとんどです。そのため、丁寧な説明を心がけ、家族にも少しずつ起業に対する思いや意向を伝えていき、免疫をつけてもらうことが重要だと考えられます。

普段から起業に関する思いを伝えていくこと、そしてそれにあたってリスクに対する備えがいかにできているかを繰り返し説明しましょう。この記事に書かれていることを引用してみるのも、手かもしれません。繰り返し起業の話をすることで、家族が何を理由に反対していて、何を心配しているかに耳を傾けて、わかった懸念点に対して重点的に説明を行なっていき、理解を取り付けてから実際の起業に踏み切ることをお勧めします。

他にも、先述したとおり起業にあたってはプライベートな時間が取りにくくなることも考えられます。その点に関しても、ある程度起業の見通しをつけて、プライベートな時間が一定の期間取りにくくなるけども、その後はプライベートにも配慮するなどといった形で説明を細かくしていくことが重要だと考えられます。

業務上の過失

業務上の過失、たとえば事故による怪我や物品の損壊、飲食店などでの食中毒といったこともリスクとなり得ます。このような過失は、完全には無くすことができない反面、いざ起きてしまうとかなり大きな被害となり、取り返しのつかないことになりかねません。また、そこから訴訟や賠償などといった事態に発展してしまえば、事業継続も大いに危ぶまれてしまいます。このような事態も、事業をする上では必ず起きうると想定した上で、対策を練る必要があります。

対処法

このような過失は、日々の小さな対策の積み重ねで対処できることも少なくありません。

業務マニュアルの作り込みと改善、定期チェックや研修などの徹底をはかりましょう。その他、業務中に起きた大きな事態とまではいかないものの、小さなミスなどにしっかりと注意を払い、そのようなミスは見つけ次第、必ず社内で共有した上でそれ以上の問題に発展しないような再発防止策を逐次練っていくことも重要です。(よく、労働災害や事故の分野では「ハインリッヒの法則」という概念が取り上げられます。これは、一件の重大事故の背後には29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には300件の見過ごされた異常があるという法則です。)

小さな異常にも注意を払い、大きな過失の芽を摘むことが肝要となります。

また、万が一過失が起きてしまった場合の損失や賠償責任をカバーするような業務用保険にも加入しておけば、安心です。

許認可や資格の更新忘れ、法改正への対応忘れ

事業を行うにあたり、国や自治体などからの許認可が必要なものもあります。また、国家資格などが必要なものもあります。その際に、ルールをきちんと守って営業を行うことは基本中の基本ですが、そのルールを守るだけではなく、随時変更されることもあります。そうしたことに対処をしていかねばなりません。

そして、資格の更新を失念したり、ルールに対応できなければ取引先や社会全般の信頼を失ったり、せっかく苦労して得た資格や許認可を一夜にして失ってしまうことが考えられます。そうなって仕舞えばいくらアイディアが良くても事業を続けることができません。他にも、ルールに対応したつもりでも細かい解釈や具体的な手順の部分での詰めが甘く、結果的にルール違反と取られてしまうケースも考えられます。

対処法

こうした事態を防ぐためには、法改正や資格の期限などの許認可の基本に関わるイベントはきちんと年単位でスケジュールを把握し、それを忘れないような仕組みを作る必要があります。また、法律や条例など、認可に関わるルールは複雑なことがしばしばあります。司法書士、弁護士などの専門家と予め相談をしておくことで、ルールの機微な部分も取りこぼさないように手筈を整えておきましょう。

天候や災害

事業において、忘れられがちなのが、自然災害などのリスクです。たとえば地震や洪水、台風が代表的で、特に日本は台風も水害も毎年のように起こりますし、世界中の大地震の2割が集中する、地震大国でもあります。まら、最近では新型コロナウイルスなどの新興感染症パンデミックなどもリスクとして認知されることも増えてきています。

こうした災害の影響を、経営的体力が乏しいことも多い中小企業は受けてしまいやすいのです。

営業が続行できなくなったりデータが消えたり、また社員同士の連絡手段が整っていないなど様々な理由で災害時は混乱になりやすいです。十分な備えがないと死活問題になります。

対処法

対処のあり方としては、BCP(事業継続計画)という考え方に基づき、次の2つのポイントを抑えましょう。

・被害を受けないよう事前に備えること

・被害を受けた時どのように規模を最小限に抑えるか

 

被害を受けないように事前に備えることは基本的な防災対策を取ることがいい例です。たとえば店舗型の営業であれば、建物の耐震化や屋内の家具・什器の固定、また水害などに備えてデータを保存する場所や電気関係、コンピューター機器などをなるべく高い位置においておくこと、などが挙げられます。災害が起きた時の想定されうる被害の受け方を事前に洗い出し、それらを避けるためにはどのようにすればいいのか、日頃から考えて実行に移すことが大切です。

被害を受けた時どのように規模を最小限に抑えるかは被災時の対処計画をきちんと立てることの基本です。例えば、社員が出社できない場合に備えて少人数で最低限現場を機能させるべく優先業務を整理したり、またテレワークなどのインフラを整えて出社せずとも社員間で意思疎通を図れるような体制を整えるなどです。そのほかにも、会社の上層部が出勤できない場合などに備えて代行順位を決めておく、データなどのバックアップをとっておくことなども重要です。

また、近年は防災対策の促進や被災時の支援を目的とした、中小企業向けの制度も充実してきています。そうした補助制度をしっかり活用することも大事な視点です。

例えば、中小企業庁は「事業継続力強化認定制度」というものを設けています。これは、2019年7月から施行された中小企業強靭化法に基づく制度で、これに沿った事業継続計画を策定して認可を受けると、税制優遇や補助金の加点、金融支援などの様々な支援が受けられるといったものです。

中小企業庁:事業継続力強化計画

また、同じく中小企業庁から、中小企業が受けられる様々な支援策をまとめた「中小企業施策利用ガイドブック」といったものも出版されており、被災時の再建などだけではなく、防災対策などもカバーする制度が記載されています。

中小企業施策利用ガイドブック

情報漏洩

情報漏洩のトラブルは、大企業に限ったことではなく、ベンチャー企業や個人事業主であっても等しく重大なリスクです。トラブルの例としては下記が挙げられます。

・顧客のクレジットカード情報が不正アクセスにより漏洩する

・USBを置き忘れ、それを拾った人が機密情報を閲覧することが可能となる

・従業員がSNSで仕事上得た情報を出してしまい、そこから情報が公に漏れてしまう

情報が漏れてしまった場合、例えば自社の企業機密が他社に知れ渡り競争で不利になってしまう、情報が流出した顧客のクレジットカードなどが不正に使われて金銭被害につながる、自社が莫大な損害賠償責任を負うことなど、どれもかなりのダメージになるものばかりですし、金銭的なものの他に、社会的信用が大きく損なわれてしまうことで長期にわたり業績が伸びないなどといった問題が考えられます。

対処法

情報漏洩を防ぐためには、情報の管理をハード面とソフト面の双方で行い、ルール化や仕組み化を行う事、また漏洩した時に備えて保険に加入するなどの対策をとっておくことの2つが主に重要です。

前者に関しては、パソコンやUSBなどの情報メディアにロックをかけておくこと、また不正アクセスなどに備えてセキュリティーソフトを入れておくことなどが考えられます。また、情報の処分の方法もよく検討して、情報の痕跡が残らないような確実な処分の方法を選択し、退職した社員なども情報を保持するようにきちんとルール化して、誓約書などの書面の形で情報保護に関する社員一人一人の責任を明示することも重要になってきます。そして、社内に関する話題は社外では決して出さないこともしっかり取り決めておきましょう。

後者に関しては、情報漏洩に備えた法人向け保険に加入するのが良いでしょう。漏洩事故が発生した際に、その対応にかかる金銭的負担だけでなく、事故対応サービスが受けられるものもあります。また、賠償責任が発生した際にそれをカバーする保険も検討してみることも有効です。

外注先が思ったアウトプットを出さない

起業家なら、仕事の一部を外注化することを検討した方も多いと思います。

確かに、外注化にはかなりのメリットがあります。例えば、自分たちだけでは到底手が回らないような仕事量をこなしてくれますし、その業務のプロに任せることで品質の高いアウトプットも期待できます。またそれを通じて、新たな知識や技術に触れることも可能でしょう。

さらに、外注先によってはただ単に業務を言われるがままに請け負うだけではなく、差別化のために提案など、主体的に働きかけてくれるところもあるので、新たな気づきが得られることなどにより、自身のビジネスのブラッシュアップにもつながることもあります。

しかしながら、上記のようなアウトプットが得られないリスクも当然ついて回ります。

外注するということは、外部の人に仕事をしてもらうということです。身内の間でなら暗黙のうちに共有できるような事柄でも、それを外部の人に正確に理解してもらうのは並大抵のことではありません。ここで食い違いなどが起こってしまうことで外注先が自分たちが思ってたのとは違う成果物を作ってきてしまうケースが考えられます。また、品質に対する考え方も異なる場合があります。その時、外注先に対してマネジメントをせねばならないこともあり、そのためのコストが嵩んでしまう場合があります。

他にも、会社の機密情報をある程度伝えねばならないケースなども想定されるため、外注は必ずしもいいことばかりではないという点に留意が必要なのです。上記のリスクをうまくコントロールできない限りは、外注してもお金がかかるばかりで全くメリットがないという事態になりかねません。

対処法

外注化は、しっかりと利益を安定的に出せるようになってから検討するべきで、最初から外注に頼るべきではありません。上記のようなリスクがあり、所定のアウトプットが出なかったらかなり大きな損失になってしまうからです。初めから多くの業務を外注しないことにより、自分たちが仕事の全ての流れを覚えることができ、今後のビジネスにとってもプラスになりますし、何より外注先が急に取引を止めた際にも自社で対処ができます。

その上で外注するだけの余裕が出てきた際には、下記の点に注意しましょう。

・きちんとした内容の契約書を交わすこと

・外注先には細かく要望を伝え、マニュアルも作成する

・外注先の雰囲気などもチェックする

きちんとした契約書を交わすことで、成果物にまつわる責任の所在も明確にできますし、外注先に対してもきちんとアウトプットを出してくれないことに対する抑止力にもなります。外注先との食い違いも大きなリスクですので、きちんと仕様などをすり合わせしましょう。どのように自社の要望に答えてもらうかを伝えるため、マニュアルも手を抜かずに作る必要があります。

その上で、外注先の仕事や品質に対する考え方もアウトプットには重要な要素ですので、仕事場などの雰囲気なども確認しておくことがおすすめです。

従業員が辞めてしまう

せっかく仲間と起業したのに、その仲間が辞めてしまうことは悲しいことですし、ビジネスの観点からしてもかなり大きな損失となります。たとえばITで起業した場合は、業務の中核を担うのは経営者自身というより、専門的技術を持ったプログラマーやエンジニアだったりすることも多いでしょう。その際に、そういった人たちが退職して仕舞えばビジネス自体が成り立たなくなるリスクがあります。

対処法

こうしたリスクを防ぐには、2つの軸から対策をとることが必要です。

・従業員の退職自体を防止する

・退職者が出ても業務を維持できるようにする

前者に関しては、円滑な社内コミュニケーションや適正な報酬を与えることなどによって離職者が出ることを防ぐという策を取るのが重要です。

そして、退職者を完全にゼロにすることは簡単ではないので、早く会社の規模を大きくし、利益を上げられるようにすることで退職者が出ても他のメンバーでカバーできるようにし、また外注できる業務は外注するようにするといったリスクヘッジをできるように体制を整えていくことが基本となります。

健康管理がおろそかになる

起業家という職業は、何かと不健康になりがちな職業です。

長時間の座り仕事、お付き合いなどで日常茶飯事となる暴飲暴食、寝不足、運動不足、ストレスなどが常について回るのです。このような要因は生活習慣病にもつながりますし、ストレスをためこみすぎれば体だけでは無くて精神の健康も保つことができません。病気がちになったりするリスクもあります。そして、起業してしばらくは一人で仕事を回すことも多いですし、従業員を雇えても少人数であることも多いでしょう。そんな中で不健康であることが原因で自分が倒れて仕舞えば、それ自体が大きなリスクとなってしまうのです。

対処法

こういったリスクに対処するには、日々の健康管理に留意するしかありません。例えば、長時間座りっぱなしを避けるために席を立つ時間を設けたり、時間を決めて運動をするようにしたりすることが必要でしょう。そのほか、接待等はほどほどにし、健康良い食事をきちんととることも重要です。そして、仕事もプライベートとの境目なくやりすぎてしまうことも問題ですので、仕事に一切触れないオフの日も少しでも必ず作っておくことも考えていきましょう。日々の健康を維持し、持続的にビジネスを発展させていくことが何より大事です。

ストレスを受ける

起業家は、どうしても心配事などがつきず、ストレスを受けやすいものです。

初めは一人でビジネスを運営していかねばなりませんし、失敗した時に誰かが助けてくれる保証もありません。経営者としてさまざまな責任も重くのしかかってきます。さまざまなリスクも考慮しなければなりません。こうしたことによるストレスの量は並大抵のものではなく、うまくマネジメントしてコントロールしていく必要があります。

対処法

ストレスに打ち勝つには、相談できる人を作っておくこと、リスクに対する効果的な対処を決めておき得体の知れない不安をなくすこと、自分一人だけで抱え込みすぎないといった対処が必要です。自分の置かれた恐々や苦しみを相談できる誰かがいるだけでストレスの度合いは全く異なってきますし、仕事上のリスクを感じてもそれにどう対処して打ち勝てばいいかわかれば不安を抱くこともありません。

そして、仕事を抱え込みすぎないことで孤独感も和らぎ、過度な責任がのし掛からずに済むのです。

しっかりとストレスの要因を分解し、各々にどう対処するか、冷静に考えておくことが、持続的な企業には必要不可欠なのです。

できるだけ多くのリスクを知り、対処法を準備しておくことが大切

起業することは、確かに多くのリスクがあります。しかし、その正体を知り、どうやって克服すればいいのかを冷静に考えて備えておくことで、起業の成功率は間違いなく上がります。

リスクは取らなければ、成功も成果も得ることはできません。しかし、取らなくてもいいリスク、そこまで対処が難しくないリスクに関しては事前に手を打っておくことに越したことはありません。

この記事を参考に、皆様の起業がうまくいくことを願ってやみません。

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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