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データで見る日本で起業する人は、こんな人

[投稿日]2021年03月22日 / [最終更新日]2021/07/29

データで見る日本で起業する人は、こんな人

現在、バーチャルオフィスやシェアオフィスなどオフィス形態の多様化、そしてクラウドファンディング、起業家と投資家のマッチングサービスなど資金調達方法も多様化しています。

さまざまな起業方法が登場したことで、起業は一部の人が行うものではなく、身近なこととして捉えられるようになりました。

しかし、実際に起業家は増加しているのでしょうか? 今回は中小企業庁や総務省のデータを基に、日本における起業者数の推移について、性別や年齢別に見ていきます。

起業を希望する人、起業した人の推移

現在、日本には、どのぐらいの数の起業家(すでに起業した人)、そして起業を希望する人がいるのでしょう。ここでは総務省が発表した「就業構造基本調査」で見てみます。

この調査は5年ごとに行われていますが、直近の2012年の結果を見ると、起業希望者(兼業・副業としての起業希望者も含む)は151.6万人、そして実際に起業(兼業・副業としての起業者も含む)した人は30.6万人となっています。

この数字が多いか少ないかですが、実際に起業した人の数は1979年以降、それほど大きな変化はありません。一番多かったのは1997年の36.8万人ですから、2012年の30.6万人と比べても微減程度です。

しかし起業希望者の数は大幅に変化しています。起業希望者がもっとも多かったのは、1979年の304.5万人です。そしてもっとも少ないのが、2012年の151.6万人ですから、実に約153万人も減少していることになります。

起業希望者が年々減少している主な理由として、1979年頃から右肩上がりで経済成長が続いていた時期を経て、バブルが崩壊したことが考えられます。

起業希望者は減っていますが、実際に起業した数は以前と比べてもほぼ変わっていません。このような状況を見ると、起業を希望している人も漠然とした思いで手を上げているのではなく、経済状況が厳しくなって以降は、具体的に、そして明確に起業ビジョンを持つ人が数字として表れていると考えられます。

それは、起業希望者に対する起業家の割合にも表れています。もっとも起業者が多かった1997年は13.1%ですが、2012年は20.2%と初めて20%を超えています。

このことからも、起業希望者は減少しているものの、それはなんとなく起業したいといった漠然とした希望者が減っているだけであり、現在は具体的な起業のビジョンを持ち、実際に起業にまで至る層が厚くなっているといえます。

性別で見る起業する人の割合

次に、起業した人、起業希望者を性別で見てみます。

これも前項と同じ総務省の「就業構造基本調査」の結果からですが、起業希望者は1979年の時点で男性68.7%、女性31.3%です。そして2012年では男性66.6%、女性33.4%となっています。
もっとも差が大きかったのは1997年で、男性74.4%、女性25.6%ですから、少しずつ女性の割合が増えつつありますが、全体的にはここ30年でさほど大きな変化はありません。

しかし実際に起業した人の男女比を見ると、1979年の男性63.3%、女性36.7%から、2012年の男性71.2%、女性28.8%と緩やかではありますが、男性の割合が増えつつあります。この結果から、女性の起業希望者は少しずつ増えてはいるものの、実際に起業する女性はその増加スピードに追いついていないといえます。

この30年の間で、男女雇用機会均等法が1986年に施行され、女性の社会進出が本格的になったにも関わらず、起業希望者の数は大きく変わっていません。

これは雇用される側の状況は大きく変化しているものの、起業をしたいと考える女性の数は社会状況の変化がそれほど大きく影響していない、もしくは影響が出るまでにはもう少し時間が必要なのかもしれません。

何歳で起業する?

次に年齢による起業希望者、起業者を見ていきます。これも総務省が発表した「就業構造基本調査」を基にまずは男性から見てみましょう。

1979年から2012年の間でもっとも大きく変化しているのは、60歳以上の起業者です。1979年には全体のわずか8.4%でしたが、2012年には約4.2倍の35.0%まで増えています。

これに対し39歳以下の起業は1979年には57.0%と全体の半数以上を占めていましたが、2012年は30.7と約27%も減少しています。

これは平均寿命が上がったことで、定年退職をした後の生き方として、起業を選択する人が増えたことが影響していると思われます。

次に、女性の起業家の年齢推移を見ていきます。女性の起業家も男性同様、この30年で60歳以上の起業家は4.6%から20.3%と、約4.4倍に増えています。
逆に39歳以下は、63.2%から43.4%と約20%減少しています。ただ39歳以下が43.4%と約半数を占めていることから、男性ほど起業の高齢化が進んではいないといえます。

次に起業希望者(起業準備者を含む)の年齢分布です。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2016年12月に発表した「起業・創業に対する意識、経験に関するアンケート調査」によると、男性でもっとも多いのは50~59歳で23.9%、女性でもっとも多いのが30~39歳で29.6%という結果が出ています。
この結果からみても、やはり男性のほうが起業の高齢化が進んでいるといえるのではないでしょうか。

起業業種
最後に、起業をする業種についての調査結果を見てみます。

これも総務省による「就業構造基本調査」によるものですが、男性、女性ともに学術研究,専門・技術サービス業、生活関連サービス業,娯楽業、教育・学習支援業といった「その他のサービス業」がもっとも高く、次いで男性は農業林業といった一次産業。女性は小売業が多くなっています。

しかし、女性の小売業は年々減少をしていて、医療・福祉が増加傾向にあります。高齢化が進む中で、医療や福祉に対する意識が高まっていることが背景にあるのではないでしょうか。

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

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