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個人事業主の廃業率はどのくらい?

[投稿日]2021年03月20日 / [最終更新日]2021/08/05

個人事業主の廃業率はどのくらい?

やっとの思いで起業にこぎつけたものの、1年後、2年後…には、果たしてどれだけの企業が存続している、逆に言うと廃業しているのでしょうか?
追究していくと、そこには、なかなか厳しい現実が待っていました。

では、そういった厳しい実態を生み出す理由は何なのかを探るとともに、その対策についても考えてみましょう。

そして最後に、一度は廃業(倒産)をした人が、新たなビジネスに再挑戦しようとするとき、それを支援する融資制度についてご紹介します。

個人事業主の廃業率

中小企業白書から、近年における個人事業主の廃業率を見てみると

・1年で37.7%、3年で62.4%が廃業
・10年では88.4%が廃業

というように、個人事業主として開業した人の約4割が1年以内に廃業していて、2年で約半数、10年後まで生き残れる人は1割ほどとなっています。

個人事業は、小さなビジネスを実験的にはじめるのに適していて、とりあえずは個人事業主として開業し、うまくいけば会社を設立すればよし、逆にうまくいかなければ廃業すればいいといった考えの人もいるのかもしれません。

同様に、「法人企業の生存率」を見てみると、

・1年で2割が廃業
・10年後まで生き残れる企業は36%

というように、会社を設立した場合、1年で2割が廃業または倒産していて、5年後には約半数、10年後まで生き残れる企業は36%となっています。

起業の方法として、個人事業主ではなく会社を設立してスタートするのは、その方が個人事業主よりもメリットがあるということも影響していますが、それと同様にリスクという面でデメリットもあります。

そのため、起業に際して、個人事業、法人企業のどちらを選ぶべきかは、個々の状況や事業の規模、目的などに多方面から検討していくことが大切です。

起業後の生存率が低くなってしまう理由

以下に、起業後日が浅いうちに事業を存続できなくなってしまう理由をご紹介します。

資金不足で廃業する場合が多い

会社は現金がなければつぶれてしまいます。
事業がスタートして日が浅い頃は売上も安定せず、会社の資金は潤沢ではないところに、日常の経費に加えて税金納付の他、想定外の出費も発生します。
このような事情が重なり、資金が底をつき支払不能状態に陥ってしまうのです。

事業を拡大できても失敗する場合がある

当初の計画どおりに、あるいは予想を上回る勢いで業況が拡大していった場合、よくありがちなのが、さらなる増収を狙って従業員を増やしたり、会社の規模を広げることです。

しかし、好不調は波があるもので、順調なときばかりではありません。
何らかの理由で業況が下降した場合、先に実施した前向きな施策が裏目にでて、コストカットの実施が困難になってしまいます。
勢いに任せた事業拡大が原因で、廃業に追い込まれるケースもあるので注意が必要です。

起業後の生存率を高めるために

起業すると、少しでも長く企業の存続を図り成果を上げたいと誰もが願うでしょう。事業を続けていくためのポイントをいくつかご紹介します。

固定費を下げること

起業したばかりで売上高が安定しない時期においては、固定費の高さは大きなリスクとなります。人件費や家賃・水道光熱費といった事務所、店舗維持費などは、なるべく抑えるようにしましょう。

事業計画がうまくいかなった場合の代替案を準備しておく

ビジネスは生きもので、自分の想定どおりに進まないのが常だと心得て、思いどおりにいかなった時の対応策、改善策をいくつか用意しておきましょう。そうすれば、いざというとき冷静に対処でき、生存率を高めることができます。

手堅く堅実に行動し、リスクを回避する

リスクを避け、手堅く事業を拡大していくことで生存率を上げることができます。特に勤め人から独立して起業を果たすと、自由度が一挙に高まり、自分をコントロールするのが難しい面もありますので注意が必要です。

廃業してもやり直せる再挑戦支援資金とは

過去に倒産歴のある経営者などが新たなビジネスに挑むとき、金融機関は融資になかなか応じない傾向にありました。

しかし近年では、こうした慣習は是正され、過去に倒産や廃業を経験した経営者に対し、ハードルは低くはありませんが、国や自治体、民間金融機関では、再チャレンジを支援する融資制度を用意しています。

そのうちの、ごく一部の制度をご紹介します。

日本政策金融公庫の「再挑戦支援資金」

これは、過去に廃業歴のある人を対象にした融資制度で、この制度を利用できる人は、次のような条件を満たしている必要があります。

<利用できる人>
・廃業歴を有する個人、または廃業歴を有する経営者が営む法人であること
・廃業時の負債が、新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込みであること
・廃業の理由・事情がやむを得ないもの等であること
・新たに開業する人、または開業後おおむね7年以内であること

<融資の際のポイント>
本制度の2016年度の融資実績は703件であり、新規開業向けの融資である「新創業融資制度」の2万4662件と比較すると、大きな隔たりがあります。

この制度においては、旧債務返済の見込みが立っていること、また経営者自身が過去の失敗とどう向き合っているかなどが、本制度融資をする上で重要ポイントとなることから、審査が厳しいものと思われます。それゆえ、事業計画や資金計画などは入念に検討を加え、準備しておくことが大事です。

信用保証協会による「再挑戦支援保証」

これは、過去に廃業経験のある創業者が融資を受ける際に、信用保証協会という公的機関が債務保証を行うことによって、再チャレンジしたい人が借入をしやすくするために支援する制度です。

<利用できる人>
事業を廃止または会社を解散してから5年以内であり、かつ以下に該当する人になります。

・現在、事業を営んでいない個人で、1カ月以内に新たに事業を開始する人
・現在、事業を営んでいない個人で、2カ月以内に新たに会社を設立する人
・事業を営んでいない個人が事業を開始して、5年未満の個人事業主
・事業を営んでいない個人が設立した会社で、設立後5年未満

<本制度利用の注意点>
本制度は、5年以内に事業を廃止した人や会社の解散を経験した人で、これから事業を始める人を対象にしています。
したがって、一度事業に失敗したあと、個人事業主として事業を始めてしまった人は、利用することができません。

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

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