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起業したら青色申告を活用しよう~個人事業主・法人が青色申告をするメリット・デメリットを解説~

[投稿日]2021年08月07日 / [最終更新日]2021/08/10

起業したら青色申告を活用しよう~個人事業主・法人が青色申告をするメリット・デメリットを解説~

起業をする上で、1つの大きな壁となるのが「税金」です。

皆さんも「節税を行って、できる限り税金の負担を抑えたい」を考えているのではないでしょうか。

そこで活用したい制度が「青色申告」です。青色申告とは「所得税」及び「法人税」の申告形式の1つです。申告形式には「白色申告」と「青色申告」がありますが、長期的な目で見ると「青色申告」が断然お得と言えます。

しかし「青色申告って具体的にどのような節税効果があるの?」「青色と白色って何が違うの?」と疑問に思っている人も多いでしょう。

当記事では、青色申告の概要を説明した後に、青色申告のメリット・デメリット、手続きや注意点を「個人事業主」と「法人」に分けて記載しています。

青色申告に係る正しい知識を身に付け、安心して起業を行いましょう。

目次

青色申告と白色申告の違いとは?起業するなら青色申告を活用しよう

「青色申告」とは、事業に係る日々の取引に対して、一定の帳簿を記帳・作成し、その記録に基づいて申告を行うという制度です。正規の簿記の原則(一般的に複式簿記)で記帳を行う必要があり、その記帳に基づいた貸借対照表と損益計算書を添付して申告を行います。(簡易簿記でも青色申告が可能ですが、受けることができる特典が大きく減少します。)

青色申告は「所得税」や「法人税」の申告の際の手続きです。しかし、所得税で青色申告を行うと、その特典が住民税にも影響するなど、複数の税金での節税対策となります。青色申告は、税務署へ申請書を提出することによって行うことができます。

一方で「白色申告」とは「青色申告で申告しない場合の申告形式」です。特定の手続きは不要となっています。

よく「青色申告は複雑だが特典が多い」「白色申告は申告が簡単」と言われています。単年で少額の所得であれば白色申告をするという選択肢もありますが、起業して長期的に事業を行うのであれば断然青色申告がおすすめです。

理由としては、「個人事業主・法人共に、青色申告で受けれる特典が非常に大きい」という点があります。個人事業主と法人では、受けることのできる特典が若干変わりますが、例を挙げると「個人事業主で青色申告をすると、年間最大65万円の所得控除を受けることができる」などがあります。それだけでも年間数万円から、所得によっては十数万円の節税となるため、非常に大きな特典と言えるでしょう。青色申告で受けることのできる特典の詳細は以下で解説しています。

他にも、2014年より白色事業者も帳簿の作成が義務付けられたという理由があります。以前は所得300万円未満の白色事業者は帳簿の作成が義務ではありませんでしたが、現在は全ての事業者に帳簿の作成が義務付けられています。いずれにせよ帳簿を付ける必要があるため、青色申告をすることによって増加する手間はわずかです。多少の手間の増加で、大きな特典を受けることができるため、青色申告を活用するべきでしょう。

個人事業主が青色申告するメリット・デメリット

現在、約6割の個人事業主が青色申告を活用しています。

「青色申告すると様々な特典を受けることができる」と説明しましたが、具体的にはどのような恩恵があるのでしょうか。

ここでは「個人事業主」に焦点を当てて、メリット・デメリットを解説します。

個人事業主が青色申告するメリット

個人事業主の青色申告で最も大きなメリットは最大65万円の特別控除ですが、他にも様々な特典があります。ここでは個人事業主が青色申告をする主なメリットを解説します。

最大65万円の「青色申告特別控除」を受けることができる

個人事業主が青色申告を行うと、最大65万円の「青色申告特別控除」を受けることができ、条件に応じた額を所得から差し引くことができます。

所得控除の額は「10万円」「55万円」「65万円」の三種類です。

まず、55万円控除は、青色申告者が「正規の簿記の原則(一般的に複式簿記)で記帳を行い、その記帳に基づいて作成した貸借対照表及び、損益計算書を確定申告書に添付(要期限内申告)」することによって受けることができます。

また、最大の65万円控除は、55万円控除の内容に加えて「電子帳簿保存」もしくは「e-taxでの電子申告」を行うことによって受けることが可能です。

そして、65万円控除及び55万控除のいずれにも該当しない場合に10万円の控除となります。(簡易簿記で記帳を行う場合など)

「青色事業専従者給与」で節税ができる

「青色事業専従者給与」とは、青色事業者の事業に専従している配偶者や家族に支払った給料を必要経費に算入できるという制度です。

白色申告の場合「奥さんや家族に事業を手伝ってもらい、その給料を支払っている」という場合であっても、それを必要経費に算入することはできません。(代わりに「事業専従者控除」で最大86万円の所得控除を受けることができます。)

しかし、青色事業専従者給与を活用することによって、家族に支払った給料であっても必要経費に算入することができるのです。

なお、青色事業専従者給与を受けていると「配偶者控除」や「扶養控除」は同時に受けることができないため注意が必要です。(事業専従者控除を受ける場合も同様)

青色事業専従者給与を受けるためには、管轄の税務署へ「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。

純損失(赤字)を3年間繰越しができる

青色申告を行うと、純損失(赤字)を最大3年間繰越しできるようになります。

事業を行うに当たって、起業した初年は赤字というケースは多いです。また、所得の変動が大きく、年によっては大きく赤字となる職業もあります。

その様な場合に青色申告を行っておくと、純損失(赤字)を翌年以降に繰越せるのです。

例えば、本年に50万円の純損失(赤字)が発生し、翌年に100万円の所得が発生したとします。その場合、本年に発生した純損失(赤字)を翌年の所得と相殺できます。その結果、翌年の課税対象所得を相殺後の50万円として税額を計算することができるのです。

純損失(赤字)を繰戻しして所得税の還付を受けることができる

前年にも青色申告をしている場合、上記で説明した純損失(赤字)の繰越しに代えて、赤字を前年に繰戻しして還付を受けることもできます。

例えば、昨年は100万円の所得が発生して、本年は50万円の純損失(赤字)が発生した場合があるとします。本年の純損失(赤字)を昨年の所得と相殺し、昨年の所得を50万円として税額を再計算します。その再計算の結果、減少した税額分が還付されるという制度です。

しかし、こちらは青色申告をすれば自動的に受けることができる制度ではなく「純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求書」を税務署に提出する手続きが必要となります。

個人事業主が青色申告するデメリット

一方で「青色申告より白色申告の方が優れている点」は何でしょうか。

ここでは個人事業主が青色申告をするデメリットを解説します。

税務署への手続きが増える

個人事業主が青色申告を行うためには「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要となります。他にも、青色事業専従者給与や純損失の繰戻しを行うためにはそれぞれの手続きを要します。

また確定申告の際も、白色申告の場合は「収支内訳書」の添付で申告可能ですが、青色申告の場合は「青色申告決算書」の提出が必要となり、約2倍の量の記載が必要となります。

複式簿記での記帳を面倒だと思う人もいる

青色申告で最大限の特典を受けるためには、正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)で記帳を行う必要があります。

簡易簿記より記載量は増え、会計に係る知識が無い人によっては「複式簿記なんて分からないから妥協して簡易簿記にしよう」と思う人も少なくないでしょう。

しかし複式簿記での記帳には、事業に係る損益や財産を的確に把握することができる点など、税金面以外でも役立つことが多々あります。

また、現在は深い知識がなくとも複式簿記で帳簿を管理できるソフトなどがあります。それらを使用することによって、複式簿記へのハードルは下がるでしょう。

個人事業主が青色申告するためにはどのような手続きが必要?

それでは実際に個人事業主が青色申告をするとなったらどのような手続きを要するのでしょうか。

税務署へ「所得税の青色申告承認申請書」の提出を行う

青色申告を行うために必ず提出が必要な書類が「所得税の青色申告承認申請書」です。これを管轄の税務署へ提出します。

また、青色申告を受ける前提要件として「個人事業の開業・廃業等届書」の提出が必要となります。開業時にまとめて提出すると効率的に手続きができるでしょう。

提出方法には、窓口への提出以外にも、郵送やe-Taxでの電子申請もあるため、各人の状況に適した申請方法を選びましょう。

「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限は?

「所得税の青色申告承認申請書」には、以下のように提出期限が定められています。

開業日

提出期限

1月1日から1月15日

同年3月15日

1月15日以降

開業日から2ヵ月以内

もし期限内に提出できなかった場合は翌年からの青色申告となるため注意しましょう。

青色申告を最大限活用するなら電子申告の手続きを行おう

青色申告特別控除を最大の65万円で受けるには「電子帳簿保存」もしくは「電子申告」を行う必要があります。

電子帳簿保存は費用も掛かり難易度が高いと言えるでしょう。そのため、申告書の提出を電子申告で行うことをおすすめします。

電子申告を行うためには「マイナンバーカードの電子証明書を取得して、ICカードリーダーでスキャンする」もしくは「税務署でIDとパスワードを発行してもらう」のいずれかを行う必要があるため、少々手間と思う人もいるでしょう。

しかし、電子申告を行うためのシステムである「e-Tax」を活用すると、控除額が増えるだけではなく、その後の申告や申請手続きも楽になるため、是非活用してください。

副業の方は「損益通算」を活用して節税をしよう

「独立して起業は行わないけど、副業をしたい」という方もいるでしょう。その様な方は「損益通算」をして節税を行いましょう。

損益通算は青色申告でも、白色申告でも可能な節税方法ですが、是非活用していただきたいため紹介します。

損益通算とは?

損益通算とは、事業等により損失(赤字)が出た際に、損失(赤字)を他の所得と相殺することによって節税ができる制度です。

例えば、本年の、会社からの給与所得が500万円、副業で発生した損失(赤字)が100万円だとします。通常であれば、給与所得500万円に係る源泉所得税が、毎月会社から天引きされて納付されています。しかし、副業の損失(赤字)分を確定申告することによって、差引後の400万円分の税金しか発生しなくなるのです。

元々500万円分の所得税が納付されていたにも関わらず、400万円分の税金しか発生しないため、差額100万円に係る税金は還付され、自身に戻ってくるのです。そのため「副業が赤字だったから確定申告が不要」とは思わずに、損益通算を活用して節税を行いましょう。

損益通算の注意点

損益通算の注意点として「損益通算できる所得が決まっている」点があります。

損益通算できる所得は以下の所得に限定されています。

・不動産所得

・事業所得

・譲渡所得

・山林所得

つまり、副業所得で該当することが多い「雑所得」では損益通算ができないのです。

「私の副収入は事業所得?それとも雑所得?」と考える人もいるでしょう。しかし、事業所得と雑所得の判断には明確な基準が設けられていません。「事業全体を見て総合的に判断する」というケースが多いです。

そこで、判断をする際に重要なポイントは「継続性」や「事業規模」です。例えば「年に1,2回だけ原稿を執筆して報酬を得た」という場合は継続的な事業ではないため、基本的に雑所得に該当するでしょう。

他にも「毎月の収入として見込める額が数千円程度など、お小遣い稼ぎの規模で行っている」という場合は事業規模の大きさから、雑所得とみなされることが多いです。

しかし、最終的に事業所得か雑所得かを判断するのは税務署です。自身で判断が付かない場合は管轄の税務署に相談しましょう。

法人が青色申告するメリット・デメリット

現在稼働中の普通法人は約98%が青色申告を行っています。

ここでは「法人」が青色申告するメリットやデメリットを紹介します。

法人が青色申告するメリット

法人は個人事業主のような65万円の特別控除はありません。それでは、青色申告することによってどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的なメリットを解説します。

欠損金(赤字)を最大10年間繰越しできる

法人が青色申告をすると欠損金(赤字)を最大10年間繰越すことができます。起業して間もない時期や、売上の変動が大きい業界の場合、どうしても赤字が出てしまいます。

例えば、本年に50万円の欠損金(赤字)が発生し、翌年に100万円の所得が発生したとしましょう。その際に本年の欠損金(赤字)と翌年の所得を相殺することができます。その結果、翌年の課税対象所得は相殺後の50万円となります。個人事業主の場合、繰越しは最大3年ですが、法人の場合は最大10年まで繰越しが可能です。

欠損金(赤字)を繰戻しして法人税の還付を受けることができる

青色申告をすると、欠損金(赤字)の繰越しだけではなく、繰戻しも可能となっています。

前年度に税額が発生し、本年度に欠損金(赤字)が発生した場合、前年度の所得と本年度の欠損金(赤字)を相殺し、税額を再計算することができます。再計算後に減少した分の税金の還付を受けることができるのです。

なお、こちら制度を受けるには、管轄の税務署に「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を提出する必要があります。

30万円未満の資産における取得価格を一括で経費にできる

通常10万円以上の資産を購入した際は、資産計上を行った上で、数年に渡って費用計上を行う必要があります。これを「減価償却」と言います。

しかし青色申告をしていると、30万円未満の資産については、一括で経費に算入することができるのです。

この特例は中小企業者限定の特例となるため注意しましょう。

法人が青色申告するデメリット

いくつものメリットがある法人の青色申告ですが、反対にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

税務署への手続きが増える

個人事業主と同様に、法人が青色申告をするためには所定の書類を管轄の税務署に提出する必要があります。しかし、法人の設立届を提出する際に一緒に手続きを行えば大きな手間とはならないでしょう。

複式簿記での記帳を面倒と思う人もいる

法人が青色申告するためには複式簿記で記帳する必要があります。この記帳を手間と思う人もいるでしょう。

しかし複式簿記での記帳は、青色申告ができるという点以外にも、事業に係る損益や財産を的確に把握することができるなどのメリットもあるため、行うべきと言えます。

会計に係る知識が無い場合でも、現在は複式簿記で帳簿作成ができるソフトがあるため、それらを活用することで業務の手間を省くことができます。

法人が青色申告するためにはどのような手続きが必要?

それでは、法人が青色申告を行うためにはどのような手続きが必要となるのでしょうか。

税務署へ「青色申告書の承認申請書」の提出を行う

法人が青色申告を行うためには、管轄の税務署へ「青色申告の承認申請書」を提出する必要があります。これは個人事業主が青色申告をする際の申請書とは異なるため注意しましょう。

多くの場合は、法人の設立届などと同じタイミングで提出を行います。

窓口での提出の他にも、郵送やe-taxでの電子申請が可能なため、各人の環境に合わせた申請を行いましょう。

「青色申告書の承認申請書」の提出期限は?

法人が青色申告を行う場合「青色申告書の承認申請書」の提出期限は「会社設立から3ヵ月以内」となっています。期限後になってしまうと、その年は白色申告となるため注意が必要です。

青色申告する際の注意点とは

青色申告を行う上で注意するべき点がいくつかあります。

申告は必ず期限内に行う

申告形態に関わらず申告は期限内に行うべきですが、青色申告をしているにも関わらず申告が期限後になると様々なデメリットが生じます。

まず、個人事業主の場合、特別控除を55万円もしくは65万円受ける条件に「期限内に申告すること」があります。申告が期限後になると複式簿記で記帳していても10万円の控除しか受けることができません。

次に、個人、法人関わらず2年連続で期限内に申告がなかった場合、青色事業者の取消しとなる場合があります。青色申告に係る様々な恩恵が受けれなくなるため注意しましょう。

また、申告が期限後になることで、延滞税や加算税など、本来払う必要がない税金も発生するため、申告は必ず期限内に行いましょう。

原則として帳簿は7年間保存を行う

各事業年度で作成した帳簿や、損益計算書等の書類(請求書等の一部書類を除く)は原則として7年間保存する必要があります。

これは、税法上での時効期間が7年間であるためです。反対に言えば、税務調査では最大7年遡って申告書や帳簿をチェックされるため、必ず保存するようにしましょう。

なお、法人の欠損金(赤字)の繰越しを行っている場合、繰越しを行っている事業年度の帳簿は10年間保存する決まりとなっているため注意が必要です。

まとめ

起業する際に「青色申告をするべきかどうか」で悩む人は非常に多いです。

青色申告で申告を行うと様々な特典を受けることができ、節税にも大きく役立ちます。

「会計に係る知識がない」という人もいるでしょう。しかし、現在は知識がない人でも比較的簡単に複式簿記が可能となるソフトもあるため、心配はいりません。

白色申告に比べて多少の手間は増えますが、受けることができる恩恵を考えると、長期的に見て青色申告を行う方がメリットが大きいと言えます。

誰もが、払う必要がない税金は払いたくないでしょう。これから起業を行う人は青色申告に係る知識を身に付け、最大限に活用してみてはいかがでしょうか。

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