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資金調達とは?調達方法と資金をスムーズに準備する2つのポイント

[投稿日]2019/06/28 / [最終更新日]2021/11/30

資金調達とは?調達方法と資金をスムーズに準備する2つのポイント

企業や事業主が円滑に事業を行うためには、ある程度まとまった資金を用意しなければなりません。事業を行うための設備資金や運転資金は、業種・職種によって数百万円から数億円も必要となる場合があります。

それでは、資金に不安がある場合、どのように資金を調達すればよいのでしょうか。

当記事では、企業の資金調達について、創業時・事業拡大時の両方に通じる資金調達の方法や、調達を成功させるためのポイントをご紹介します。

1.企業の資金調達とは|調達方法の種類・特徴

資金調達が必要となるのは、開業時だけではありません。

たとえば、会社の規模を拡大する際にも、設備導入や新たな人材確保など、多くのお金が必要となります。作業開始から収益を得るまでの期間が長い業種の場合、人件費や資材に充てるお金を用意しなくてはなりません。大手企業であれば自社にまとまったお金がありますが、ベンチャー企業が大量に仕入れをする際は、不足している資金を、外部から調達する必要もあります。

このように、事業を行う以上は、資金調達は必須と言えるでしょう。ただし、資金調達の種類は大きく分けて3つあります。

〇アセット・ファイナンス
アセット・ファイナンスとは、資産を売却することで資金を得る方法です。売却する資産は有形・無形問わず、会社が所有するものを指します。
低コストで資金調達できるうえ、企業の信用度が低下している状況下でも利用できる点がメリットです。売掛金を専門会社に売却する「ファクタリング」も、このアセット・ファイナンスに当てはまります。

アセット・ファイナンスでは、売却する資産に将来的な信用力がなければ利用できない点がデメリットです。企業自体の信用力が低下していても、資産が「将来は現金化できる・生み出せる」価値があれば売却できますが、資産そのものの価値がなければ売却はできません。

〇デッド・ファイナンス
デッド・ファイナンスは、銀行借入や債権発行による資金調達方法で、調達先の選択肢が非常に多いことがメリットです。あらゆる金融機関などから借り入れできるため、比較的容易に資金調達ができます。利息が発生しますが、税務上の損金として計上できるため、節税にもつながります。

もちろん、その利息や支払いのために将来のキャッシュフローが減ってしまう点は、デメリットです。借り入れの金額によっては社債に対する自己資金比率が大幅に低下するため、取引先からの信用に悪影響を及ぼす可能性もあります。

〇エクイティ・ファイナンス
エクイティ・ファイナンスは、株式の交付により資金調達する方法です。株による出資のため、返済義務が生じないのがメリットです。財務基盤の安定につながる自己資本の増強にもなります。

一方、株の保有率によっては、会社の組織構成などに外部からの影響が懸念される点がデメリットです。経営権を譲渡せざるを得ない状況に追い込まれるリスクも、理解しておきましょう。
出資金に対する返済義務はありませんが、配当金の支払い義務が生じます。

2.【企業・事業主】それぞれに適した資金調達の方法

資金調達方法は大きく見ると、3種類存在することが分かりましたが、3種類すべての資金調達方法が効果的とは限りません。

事業の目的に合った資金調達方法を取り入れなければ、必要以上に収益を手放すことになったり、事業主がわずかな収入しか得られなかったりします。

この項目では、ベンチャー企業と個人事業主に分け、それぞれに適した資金調達方法をご紹介します。利益をしっかりあげるためにも、複数存在する機関の中から自社に最適な調達先を把握しておきましょう。

2-1.ベンチャー企業に適した資金調達の方法

一口に、ベンチャー企業といっても、従業員が数人程度の企業もあれば、千人を超える企業もあります。そのようなベンチャー企業の資金調達方法は、従業員数も含め、全体的な会社の成長度合いを目安に選ぶことがポイントです。

成長度合いを度外視した資金調達は、将来的に自社を圧迫する負債となりかねません。ベンチャー向きの資金調達方法として、下記4つの方法をご紹介します。

〇ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルとは、投資専門会社のことを指します。出資したベンチャー企業が上場したときに出資資金を回収し、利益を上げる会社です。投資を受ける企業は明確なビジョンを持ち、他社と差別化できる要素や経営者のスキルなど、将来性が高いと判断できる企業でなければなりません。

〇エンジェル(投資家)
エンジェル(投資家)は富裕層など一般的な個人投資家です。エンジェル投資家、あるいはビジネスエンジェルと呼ばれることもあります。認定されたベンチャーファンドを通じて投資するなど、条件さえ揃えば『ベンチャー企業投資促進税制』により出資金に対する税金が免除されます。
近年は、インターネットを介して個人法人問わず利用できる、クラウドファンディングも人気です。

〇日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、国や地方自治体による公的な融資です。制度融資とも呼び、保証人を用意せずとも信用保証協会が保証してくれます。信用力の低い中小企業もお金を借りることが可能になります。

〇助成金・補助金
公的なものには、助成金や補助金がおすすめです。たとえば「人材開発支援助成金」では、従業員ひとりあたり130万円の助成金が支給されます。

2-2.個人事業主に適した資金調達の方法

個人事業主の中には、資金調達の選択肢は少ないというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。確かに法人に比べると選択肢の幅は狭まりますが、開業時の信用力が低い状態でも利用できる融資制度があり、決して資金調達が困難になるということはありません。

たとえば、以下のような選択肢があげられます。

〇日本政策金融公庫
ベンチャー企業同様に、日本政策金融公庫からの出資を得ることが可能です。普通の貸付の他、開業専用の出資制度などもあり、比較的利用しやすいメリットがあります。

〇信用保証協会の保証付き融資
信用保証協会の保証付き融資は、返済が困難となった際に、保証協会が金融機関への保証をしてくれることで、出資を受けられるようになる仕組みです。中小企業の他、個人事業主も対象となります。

〇ビジネスローン
銀行や信用金庫、信用組合の他、ノンバンクやクレジットカード会社など、多くの金融機関で取り扱われているのが、ビジネスローンです。金利が高いデメリットがありますが、審査の許容範囲が広く、出資を受けやすいメリットも持っています。

〇ファクタリング
他にも、売掛債権を譲渡することで資金を得る、ファクタリングも利用できます。審査がありますが、売掛金の相手企業が審査対象となるため、取引先の規模が大きければ大きいほど審査に通りやすくなります。

3.資金調達をスムーズに行うための2つのポイント

資金調達を滞りなく行うには、綿密な事業計画を作成しておくなど、各審査に受かるための事前対策が重要です。

経営実績のない開業時は、特に将来性や経営ビジョンがしっかりと客観的に確認できるようでなければ、融資を受けることは難しいでしょう。

最後に、さまざまな資金調達方法で当てはまる、審査にパスするためのポイントをご紹介します。

3-1.資金の使用用途を明確にする

資金の使用用途は、計画書にできる限りこまかく記載しましょう。「このくらいの額をこの目的で使用します」だけでは、信用してもらえません。

  • いつ使用する予定か
  • 何に使うのか(設備投資・成長投資・給与など)
  • 全額のうち、いくら割くのか

最低でも、盛り込んでおくべきポイントはこの3点です。

たとえば、従業員の給与として想定している場合は、給料日にいくらかかるか、想定できるはずです。漠然とした金額ではなく、審査の面談を受ける際に必ず理路整然と答えられるよう、目的や時期など詳細を決定しましょう。

自分自身が審査する側・出資する側の立場に考えて計画書を作成すると、客観的に信用度の高い内容になります。

3-2.事業計画書を具体的に書く

全体の事業計画書も、具体的に記載しなくてはなりません。ポイントは、抽象的な(感情的な)計画ではなく、具体性や実現性のある内容にすることです。

たとえば、既に似たような企業が存在する場合、どのような点で差別化を図るかが重要です。同じような事業内容では、「既存企業にいずれ食われてしまうだろう」と判断され、将来性が期待できないとみなされます。
そのため、自社の商品の強み・開発力など、客観的な視点で分析しておかなくてはなりません。

資金調達の計画、リスクマネジメント、メインとするターゲット層など、その事業で収益を得るための方法や予定をすべて記載しましょう。さらに、予想収益や判明している主要経費も盛り込みましょう。

ちなみに開業や起業、独立する際に行う「創業融資」では軽視されがちな経営ビジョンが、意外にも審査の場では重視されます。創業者の情熱だけを羅列した漠然とした計画ではなく、経営理念など「自社にしかない魅力と将来像」を書くことで、審査時の印象は良くなります。

まとめ

開業や新規事業の立ち上げなど、事業を行うためには度々、資金調達に奔走しなければなりません。資金調達というと、銀行などの金融機関から出資を受けるイメージが強い方も多いでしょう。しかし、投資家など他の選択肢も存在します。

ここまでご紹介したように、ベンチャー企業と個人事業主では、最適な資金調達方法が異なります。自社に合った方法で、スムーズかつ低リスクな資金調達を行えるよう、事前準備と資金調達方法の調査はしっかりと行いましょう。

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

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