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学生起業をするには?業種・アイデアや資金調達方法、成功例などを解説

[投稿日]2022/02/21 / [最終更新日]2024/03/07

学生起業をするには?業種・アイデアや資金調達方法、成功例などを解説

現在は、大学などに在籍しながら起業を行う学生起業に注目が集まっています。

学生の起業には、通常の起業家と比較したメリットや強みが存在し、同年代の学生と比較して大きなアドバンテージも生まれます。

しかし、反対にデメリットや弱みがあることも事実です。

学生起業の特徴や向いている業種を理解して「学生起業をすべきか」「どのように学生起業を進めるべきか」を判断しましょう。

本記事では、学生起業のメリット・デメリットや資金調達方法、おすすめの事業アイデアなどを解説しています。

最後には、学生起業の成功例にも触れているため、ぜひご覧ください。

学生起業とは

学生起業とはその名の通り、学生として高校や大学に在籍しながら起業を行うことです。

近年は高校生や大学生が立ち上げた事業が成功し、学生起業家として注目を浴びることも少なくありません。

現在は費用を抑えて開業できる業種が多く、学生や若手の起業を後押しする制度も多いため、学生でも起業に挑戦しやすくなっています。

実際に、経済産業省の「大学発ベンチャーの実態等に関する調査」によれば、存在が確認された大学発ベンチャーは増加傾向にあり、2022年調査においては過去最高を記録しています。

参考:大学発ベンチャーの実態等に関する調査

学生起業がおすすめの理由│メリット5選

学生起業には通常の起業にはないメリットや強みがあります。

これらの強みを最大限に活かせれば、事業の成功だけでなく、大学卒業後のアドバンテージにも繋がるでしょう。

ここでは、学生起業がおすすめの理由やメリットを解説します。

ビジネスを学べる機会が多い

ビジネスを学べる機会や環境が数多く存在する点が学生起業の強みの1つです。

現在は、学生起業の成功や事業拡大を支援する大学も多いです。

教授からのアドバイスに加えて、起業に関わる専門家の紹介や、オフィスの提供といった支援を受けられる場合があります。

加えて、学生起業の支援を行う団体も多く、無料のセミナーもインターネットで簡単に見つけられます。

昔よりも簡単に起業に関する知識や情報を得られる環境となっているため、学生起業で成功できる要因と繋がるでしょう。

リスクを抑えた事業運営をしやすい

学生起業では、リスクを抑えた事業運営をしやすいです。

自身で生活費を稼いで生活する必要がある社会人とは異なり、大学生は親からの仕送りや奨学金によって最低限の生活は保障されているケースが多いです。

そのため学生起業では、利益が出なくても生活ができない事態には陥らず、積極的にチャレンジができます。

加えて、大学の校舎をビジネスの拠点とすればオフィスを構える必要はなく、PCルームの自由利用が許可されていれば備品の準備も不要です。

初期費用を抑えられれば失敗しても損失を最小限に抑えられ、固定費を抑えられれば少ない売上でも利益を得られます。

更に、万が一事業に失敗しても再起業が十分に可能な年齢であり、大学卒業後は新卒としての就職ができる点もリスクを抑えて起業に挑戦できる要因となります。

柔軟な思考でビジネスを展開できる

高校生や大学生は社会人としての経験がないため、固定概念に囚われない柔軟な思考が可能です。

また、流行にも強い傾向があり、新たな事柄も拒否反応が出ずに吸収できます。

一方で、社会人として長期間働いた方は、各業界での慣習や固定概念が頭に入っており、中には新たな事柄を取り入れることに拒否感を覚える方も存在します。

新たなビジネスチャンスは、流行や固定概念に囚われない視点から生まれることが多々あるため、柔軟な思考ができる学生の大きな強みとなるでしょう。

若者向けのサービスを作りやすい

学生起業では、若者向けのサービスを作りやすい点も強みとなります。

学生は同級生や先輩後輩といった繋がりから、若者向けの需要を把握しやすいです。

30代や40代の起業家が資金を投じて市場調査を行う内容でも、学生であれば限りなく資金を抑えて情報収集ができます。

また、自分自身の経験を踏まえて、利用者視点のビジネスアイデアや戦略を組みやすい点も魅力です。

「利用者が何を求めているか」が的確に理解できているため、設定したターゲットに受け入れられる商品・サービスを展開できるでしょう。

大学卒業後のアドバンテージとなる

学生で起業した経験は、大学卒業後のアドバンテージとなります。

将来起業家として活躍したい場合は、若いうちからビジネスに取り組んだ経験により、早い時期に経営に必要なマインドや税務・法務といった知識を得られます。

実際にビジネスを経験して初めて習得できる知識やスキルは非常に多いため、学生起業は将来の事業運営における成功要因となるでしょう。

また、大学卒業後の進路で就職を選択する場合でも、学生起業の経験やビジネスで得た知識、マインド、行動力などが企業から好評価を得られる要因となります。

学生起業はやめとけといわれる理由│デメリット4選

一方で、学生起業が大学生活のマイナスになる可能性や、通常の起業家と比較した弱みとなるケースも存在します。

ここでは、学生起業はやめとけといわれる理由やデメリットなどを解説します。

学業と事業運営の両立が必要となる

学生起業では、学業と事業運営の両立が必要です。

事業運営に力を入れるあまり、単位を落として留年などをしてしまっては自身の将来設計に大きく影響を及ぼします。

また、成績が低下することで、学費を支払っている家族からの反対を受ける可能性も生じます。

学生であるからには本分はあくまでも学業であるため、学業と事業運営に費やす時間をそれぞれ計算し、両立できる立ち回りを行いましょう。

自由な時間が減る

学生起業では、学校生活とビジネスの両方を並行して進めることとなるため、必然的に自由な時間は短くなります。

サークル活動や部活動、友人と過ごす時間、趣味などに時間を費やしにくくなるため、周りの学生を見て自分の生活とのギャップが生じる可能性があるでしょう。

自分に甘いと周りの雰囲気に流されて、起業を挫折する原因にも繋がるため注意が必要です。

また、友人との関係が希薄になる可能性も生じます。

学生の自由な時間が将来の財産になるケースも多いため「学校生活の時間を使ってでも起業をしたいか」を今一度判断しましょう。

スキルや経験、人脈で後れを取りやすい

学生起業は注目を集めやすいですが、一度事業を立ち上げると、30代や40代といった経験も知識も豊富な起業家と同じ土俵で戦うこととなります。

その際に、人生経験が短い学生は、スキルや経験、人脈で後れを取りやすいため注意が必要です。

スキルや経験については、実際に事業を経験しながら得られることも多いです。

しかし、基礎的なビジネスマナーやマインド、業界の慣習が利益を左右するケースもあるため「起業前に学ぶべきスキル・知識」と「起業後に経験を重ねて習得するスキル・知識」を明確に区分したうえで、起業準備を進めましょう。

また、人脈についても起業準備の段階で構築することがおすすめです。

人脈形成では、起業家の交流会やセミナーなどを積極的に活用しましょう。

資金調達が難しい

事業の実績がなく、自己資金にも乏しい学生の起業では、金融機関からの資金調達を受けにくい傾向にあります。

そのため、最初から大規模な事業内容にするのではなく、自己資金内で展開できる事業内容がおすすめです。

また、インパクトや革新性があるプランであれば、クラウドファンディングやビジネスコンテストの賞金といった資金調達方法も有力な選択肢となります。

学生起業の資金調達方法については詳しく後述しています。

学生起業の起業形態

起業と聞くと「株式会社の設立」と想像する方も多いですが、合同会社の設立や個人事業の開業といった起業の方法もあります。

ここでは、個人事業主と法人の違いやメリット・デメリットなどを解説します。

個人事業主

個人事業主とは、管轄の税務署に開業届を提出して事業を展開する事業者です。

個人事業主として開業するメリットには以下のようなものがあります。

・開業手続きがシンプルで少ない
・開業に公的費用を要さない
・所得が低いと税務負担も少ない

個人事業主であれば比較的起業のハードルが低く、起業1年目から法人税の方が得になるほどの利益を出せる方も少ないため、最初は個人事業主としての開業がおすすめです。

一方で個人事業主には、第三者からの信用力が低いというデメリットもあります。

しかし、現在はフリーランスのような起業形態も浸透しているため、大きなデメリットにはならない可能性があります。

高い信用力が必要なビジネスを展開する場合は法人設立の方が適している可能性もありますが、事業運営の途中から法人成りも可能であるため、まずは個人事業としての開業を検討しましょう。

個人事業主については以下の記事で詳細に解説しています。

個人事業主とは│定義や法人との違い、メリット・デメリットなどを徹底解説

法人

一方で法人とは、法務局に対して登記申請を行い「株式会社」や「合同会社」などの形で事業運営を行う形態です。

個人事業主と比較した法人のメリットは以下の通りです。

・社会的信用力が高い
・所得が大きいと節税に繋がる
・経費に算入できる範囲が広い など

第三者からの信用力が必要な事業内容である場合や、一年目から莫大な利益を見込める場合などは法人での起業も検討しましょう。

1人起業で法人を設立する場合は、設立手続きが比較的容易で費用も抑えられる「合同会社」の形態がおすすめです。

合同会社については以下の記事で詳細に解説しています。

合同会社とは?株式会社との違いや設立のメリット・デメリットをわかりやすく解説

学生起業で活用できる資金調達手段

一定規模のビジネスを展開する場合は、起業準備として資金調達が必要となります。

しかし、学生起業の場合は信用力の観点から資金調達が難航する可能性もあります。

そのため、資金調達手段の種類を確認して、事業内容や実態に最も適した方法を選択しましょう。

コストを抑えて低リスクでビジネスを始めるならこちらを参考にしてみてください。
レベニューシェアでWEBサイト・アプリを制作 | 株式会社セルバ

自己資金

資金を要する起業であっても、基本的には自己資金での起業がおすすめです。

自己資金であれば月々の返済は不要となるため、資金繰りが良くなり、万が一事業に失敗しても被害を最小限に抑えられます。

また、使用目的に制限がない点も魅力です。

全額自己資金でなくても、自己資金割合を高めるだけで事業は有利に進むため、アルバイトなどでコツコツと資金を溜めましょう。

ビジネスコンテストの賞金

ビジネスコンテストとは、個々のビジネスプランを競うコンテストのことで、入賞賞金が提供されている場合があります。

ビジネスコンテストで得た賞金は返済が不要であるため、事業運営上の大きなアドバンテージとなります。

また、詳しくは後述しますが、事業プランをブラッシュアップする機会ともなり、各種起業支援を受けられる場合もあるため、学生起業を目指すうえで積極的に挑戦すべきといえるでしょう。

クラウドファンディングの支援

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多数の人から少額ずつ資金を集める方法です。

人々の共感を得られ「支援したい」と思われる事業内容であれば、莫大な資金を得られる可能性があります。

学生起業は注目を集めやすい点も強みとなるため「多くの人にメリットを与えられる」「社会問題の解決に繋がる」といった事業プランの場合は検討しましょう。

クラウドファンディングについては以下の記事で詳細に解説しています。

クラウドファンディングで起業するには?資金調達の方法やおすすめのサービスなどを解説

出資

ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、他企業などから出資を受ける方法もあります。

エンジェル投資家とは、ベンチャーキャピタルを個人で行っているような個人投資家のことです。

これらの投資家は、実績よりも未来への成長期待に対して出資を行うため、過去の実績がなくても事業計画に魅力があれば資金調達ができる可能性があります。

また、起業資金を得られるだけでなく、投資家の知見や人脈による支援が受けられる場合もあります。

出資を受ける大きなメリットは、返済不要の資金を得られる点です。

一方で、企業の運営に介入される権利を与えることとなるため、自由な事業運営からは遠ざかる点に注意が必要です。

融資

上述した通り、学生起業は信用力や実績の観点から、融資の審査に通りにくい可能性があります。

しかし、法律に基づき設立された「日本政策金融公庫」での借入であれば、資金調達をできる可能性があります。

日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は起業前や起業後間もない方が融資の対象となっています。

学生起業も例外ではないため、融資を受ける際は最初に検討すべき選択肢といえます。

ただし、制度を利用するには、原則として借入額の1割の自己資金が必要となる点に留意してください。

例えば、500万円の融資を受ける際は50万円の自己資金が必要となる計算です。

詳細は以下の参考サイトを確認してください。

参考:新創業融資制度

補助金・助成金

補助金・助成金とは、一定の利用目的に沿った事業や支出を行う際に資金を受けられる制度です。

【補助金・助成金の例】
ものづくり補助金
IT導入補助金
創業助成金
商店街起業・承継支援事業 など

返済は不要で事業への介入もない点が大きなメリットといえます。

加えて、手続きを通じて職場環境の整備に繋がることも多いです。

ただし、後払いが原則であるため、一度は建て替える形で支払いが必要となります。

また、補助金は予算や件数が決まっているため、審査が高倍率になる可能性もあるため注意しましょう。

参考:ものづくり補助金
参考:IT導入補助金
参考:創業助成金
参考:商店街起業・承継支援事業

補助金や助成金については、以下の記事で詳細に解説しています。

起業で活用できる補助金・助成金とは|活用のメリットや注意点もわかりやすく解説

学生起業でおすすめの事業アイデア

学生起業では費用を抑えて運営ができ、シンプルな流れで利益を得られる事業がおすすめです。

起業アイデア選びで失敗してしまうと、不利な土俵で経験豊富な起業家と戦うこととなるため注意しましょう。

ここでは、学生起業でおすすめの事業アイデアを紹介します。

業務請負

業務請負とは、クライアントから依頼された成果物を納品することで報酬を得られる事業内容です。

特に、個人事業主としてフリーランスのような働き方を行う場合に人気があります。

また、一言で業務請負といっても職種は様々です。

【業務請負の職種例】
Webライター
プログラマー
Webデザイナー
動画編集
イラストレーター など

成果物の納品によって報酬を得られるシンプルなビジネス形態であり、パソコン1台で始められる職種も多い点が魅力です。

また、初月からでも利益が出やすい即金性も魅力です。

ただし、仕組みではなく自分の時間を売って利益を得るビジネスモデルであるため、稼働できない期間は利益も出ない点に留意してください。

Webサイト・SNS運営

Webサイト・SNS運営とは、自身のブログやSNSアカウントを活用して、アフィリエイト収入や広告収入を得る事業アイデアです。

同じ作業量でも、多くの顧客が商品やサービスを購入すれば、莫大な利益も目指せます。

単に情報を発信するだけでなく、フォロワーやユーザーが興味を持ち、商品・サービスの購入に繋がる内容を投稿する必要があります。

WebサイトやSNS運営を通じて、Webマーケティングやリサーチ力といった、将来役立つ幅広いスキルを得られる点も魅力です。

普段からSNSやインターネットを活用している学生だけでなく、将来的に規模の大きい別事業を展開したい方にも適したアイデアといえます。

ネットショップ運営

ネットショップ運営とは、インターネットを通じて商品を販売するビジネスモデルです。

販売する商品は仕入れ、もしくは製造を行います。

通常の小売店と比較して、店舗取得の初期費用や月々の家賃の支払いが発生しないため、費用を抑えて開業ができます。

加えて、全国の消費者をターゲットにでき24時間商品の販売が可能であるため、機会損失を防止でき、ニッチな商品でも勝負しやすいです。

現在EC市場は拡大傾向にあり、楽天やAmazonといったモール型ECを活用すれば特別な知識を要さずに開業できるため、学生起業にも適しています。

ただし競合は多く、店舗がない分価格や商品の掲載方法といった少ない要素で差別化を行う必要があるため、十分に戦略を練る必要があります。

ネットショップについては以下の記事で詳細に解説しているためぜひご覧ください。

個人でネットショップを開業する流れ│必要な手続きやおすすめの販売方法などを解説

せどり

せどりとは、安く仕入れた商品を仕入額よりも高額な金額で販売して利益を得る業種です。

始める段階で特別なスキルは必要なく、現在は仕入も販売もオンラインで完結できるため、学生起業にも適しています。

また、せどりの基本となる「安く仕入れて高く販売する」ことは、全ての事業の基礎となるビジネスモデルです。

事業運営の基本を学べるため、将来的に大規模な事業をしたい方にも向いています。

ただし、現在は世間の「転売」のイメージが良くないため、消費者の迷惑になるビジネスは行ってはいけません。

転売自体は違法になる行為ではありませんが、商品の買占めや営業妨害に繋がる行為は避けましょう。

代行サービス

代行サービスとは、企業や個人の行動を代わりに行って報酬を得る事業アイデアです。

【代行サービスの例】
家事代行
墓参り代行
運転代行
退職代行 など

ジモティーやココナラといったプラットフォームを活用すれば、比較的容易に顧客の獲得ができます。

また、存在する多くのサービス業は代行サービスが基礎となっています。

例えば運送業は宅配代行、コンサルティングは教育代行とも考えられるでしょう。

上記では大学生1人でも始めやすいシンプルなサービス例を提示しましたが、応用させれば大きなビジネスアイデアに繋がる場合もあります。

家庭教師・個人塾事業

大学受験を経験した学生であれば、家庭教師や個人塾事業なども有力な選択肢となります。

家庭教師やオンライン塾であれば起業資金や固定費を大幅に抑えられ、自身の経験や合格のために培ったノウハウを活かせます。

大手の競合企業なども多いですが、小規模だからこそ提供できるフォロー制度やカスタマイズサービスなどで差別化を行えれば、十分に成功を目指せるでしょう。

ただし、学齢期の年齢層の人口は減少傾向にあるため、長期的に事業を展開させる際は、より入念な事業計画が必要となります。

学生起業を成功させるためのポイント

当然ですが、起業は全員が成功できるわけではありません。

特に学生起業は、資金面や学業との両立といったハードルも存在するため、成功のために行うべき対策を確認し、事業運営に反映させましょう。

ここでは、学生起業を成功させるためのポイントを解説します。

スモールビジネスで起業する

学生起業ではスモールビジネスでの立ち上げがおすすめです。

スモールビジネスとは、規模が小さい事業を指します。

費用を抑えて起業ができるため、資金が少なくても事業を始められ、万が一失敗した際のリスクも抑えられます。

また、少ない売上高でも利益が出やすいため、フルタイムで事業にリソースを割けない大学生にもピッタリです。

ただし、事業所や特別な設備、従業員などを要する事業内容には向いていない点に留意してください。

スモールビジネスについては、以下の記事で詳細に解説しています。

スモールビジネスとは|メリット・デメリットや成功例、おすすめアイデア8選を解説

ビジネスコンテストに挑戦する

これから事業プランを立てる学生は、ビジネスコンテストへの挑戦もおすすめです。

ビジネスコンテストとは、ビジネスプランを競うコンテストのことで、地方自治体や民間企業など、様々な団体が開催しています。

ビジネスコンテストへの参加によって、以下のようなメリットが生まれます。

・賞金を得られる可能性がある
・起業アイデアをブラッシュアップできる
・起業支援や事業サポートを受けられる場合がある
・人脈の構築ができる
・宣伝効果が生じる場合がある

ビジネスの知識が少ない学生にとって、専門家からの支援を受けられる環境は事業成功の大きな糧になります。

学生向けのビジネスコンテストも多数存在するため、実際に起業を行う前にコンテストで自身のアイデアを客観的に見てもらいましょう。

ビジネスコンテストの詳細や、おすすめのコンテストは以下の記事で解説しています。

おすすめのビジネスコンテスト(ビジコン)一覧!概要や起業アイデアの出し方を解説

マネタイズをしやすい事業アイデアを選ぶ

学生起業の弱点の1つとして「知識や経験、情報量が少ない」が挙げられます。

外部環境や技術革新に業績が左右される事業プランだと、経験や情報を豊富に有する起業家に後れを取る可能性が生じます。

そのため、最初はシンプルな流れで着実に利益をあげられる事業プランを選択して、ビジネスを進めながら知識や経験を得ましょう。

十分な知識や経験を得られれば、拡張性や変化に富んだビジネスでも成功できる確率が向上するでしょう。

起業支援やセミナーなどを積極的に活用する

学生起業の弱点である知識や情報の少なさを補うために、各種起業支援やセミナーなどを積極的に活用しましょう。

起業に関する情報や知識、人脈を得られれば、より有利に事業を展開できます。

例えば東京の場合、東京都中小企業振興公社が運営する「TOKYO創業ステーション」などが利用可能です。

TOKYO創業ステーションでは、25歳以下の学生や社会人を対象としたイベントや無料のセミナー、起業相談などを受けられます。

また、大学によっては起業支援や相談を受けられるケースもあるため、利用できる制度や施設は積極的に活用して、情報や人脈、支援者との繋がりなどを得ましょう。

参考:TOKYO創業ステーション

共同経営は慎重に行う

大学生の場合、仲の良い友人と一緒に事業を立ち上げるといったケースも少なくありません。

しかし、このような共同経営を行うかは慎重に決定しましょう。

共同経営で事業を始めると、責任者や収益の分配、個々の働き方など、決めるべき事柄が多くなります。

また、友人として仲が良いことから、真面目な話やリスクに関する話がしにくいケースもあるでしょう。

その結果、人間関係の悪化や、同じ方向性の事業運営ができなくなる事態などに繋がるケースもあるため注意が必要です。

友人と共同経営を行う際は、仕事とプライベートをしっかりと線引きして、ビジネスパートナーとしての関係を築きましょう。

また、全く外部の人間とマッチングして一緒に事業を立ち上げる際も、その人の人柄や目的、経歴などを確認して慎重に意思決定を行うことが大切です。

学生起業を行うまでの流れ

学生起業で成功するには、実際に事業を立ち上げる前に入念な準備を行う必要があります。

ここでは学生起業を行うまでの流れや手続きを解説します。

起業アイデアの決定

起業すると決めたら、最初に起業アイデアを決定します。

最初から完璧なアイデアを考えるのではなく、まずは質よりも数を重視して、紙やテキストファイルなどに視覚化していきましょう。

また、起業においては差別化が重要ですが、学生が全く新しいビジネスを作るのは難しいため、既存のビジネスモデルをベースとしてアイデアを出していくことがおすすめです。

既存のビジネスモデルをベースにして、自身の経験や得意分野を基に改変できれば、十分差別化となります。

他にも、自身の不満や不便、好きなこと、トレンドなどにも着目して、広い視野でどんどんアイデアを出していきましょう。

そして、一通りアイデアが出きったら、取捨選択や組合わせを行うことがおすすめです。

事業計画書の作成

起業アイデアが決まったら、事業計画書の作成に移ります。

事業計画書とは、どのようにして事業を展開するのかを記載したものです。

事業の概要やコンセプトに加えて、現状分析や販売戦略、財務計画、想定される売上・費用・利益なども記載します。

事業計画書の作成によって、以下のようなメリットが生じます。

・事業計画を客観的に可視化できる
・事業の方向性を共有できる
・事業の問題点を発見できる
・資金調達を受けるためには必須
・事業のシミュレーションができる など

特に、財務計画や想定売上・費用などからシミュレーションを行って利益が出ていない場合、実際の起業に踏み切ることは非常に危険です。

シミュレーション上で利益が出ない場合は、事業計画の見直しや起業アイデアの変更も検討しましょう。

事業計画書については、以下の記事で詳細に解説しています。

起業時に作成する事業計画書とは~書き方や目的フォーマットをわかりやすく紹介~

経営資源の確保

事業計画書が完成したら、事業計画の達成のために必要な経営資源を確保しましょう。

経営資源とは、主に以下の5つの要素を指します。

・ヒト
・モノ
・カネ
・情報
・時間

「ヒト」とは、共同経営者や従業員などが該当します。

また、自分自身でスキルや知識を習得して、経営者として活動できるヒトとなることも重要です。

「モノ」とは商品や設備といった物理的な資源を指します。

当然起業に必要な物は準備する必要がありますが、過剰な在庫や高額な設備などを準備してしまうと、余計な資金を投じることとなるため注意が必要です。

「カネ」とは、起業資金や運営資金を指します。

事業計画書の段階で必要な資金を正確に算出して、自分に合った方法で資金調達を行いましょう。

「情報」とは業界や事業運営に関する情報のことです。

インターネット以外にも起業家セミナーや人脈などは幅広く活用して、偏りがなく正確な情報を収集しましょう。

「時間」は全員が平等に与えられているものですが、学生起業の場合は学業にも力を入れる必要があるため、いかに効率よく時間を使えるかが起業の成功のカギとなります。

経営資源については以下の記事で紹介に解説しています。

経営資源の5視点

開業手続き

開業手続きは起業形態が個人事業主か法人設立かによって異なります。

【個人事業主の開業手続き】
税務署に対する開業届の提出

【法人の設立手続き】
1.定款の作成
2.定款認証(合同会社では不要)
3.資本金の振込み
4.法務局への登記申請

特に、法人の設立手続きは複雑であるため、正しい知識を得てから定款の作成に進みましょう。

学生起業の成功例

実際に学生で起業して大きな成功を遂げた起業家も数多く存在します。

ここでは、学生起業で成功した事例を紹介します。

クラシル(堀江裕介)

堀江裕介氏はレシピ動画サービス「クラシル」を立ち上げた起業家です。

東日本大震災の際に孫正義氏が100億円の寄付を行ったことを聞き、孫氏のように大きな影響力を与える存在になりたいと思ったこととで起業を志しました。

慶應義塾大学に在籍中の2014年に創業し、クラシスの事業が成功した後に大学を中退。

兼ねてから20代、30代、40代と長期的なビジョンを掲げ、そのために今何をするのかが重要と語っています。

参考:クラシル | 料理レシピ動画サービス

堀江裕介氏については、以下の記事で詳細に紹介しています。

学生起業をして成功した経営者たち(堀江 裕介編)

GreyOrange(サメイ・コーリ)

サメイ・コーリ氏は、物流倉庫における自動ロボットを提供している「GreyOrange」の創業者です。

サメイ・コーリ氏と共同創業者であるアカシュ・グプタ氏は、当時インドの工科大学に在籍しており、ロボット工学の研究をしていました。

ロボットの競技大会での活躍やルイジアナ大学でのインターンシップを経て、2011年にインドで「Grey Orange Robotics」を創業。

現在はインド国内の自動化市場のシェア92%を誇っており、アメリアやイギリス、ドイツ、日本にまで事業を拡大しています。

大学で学んでいる内容と繋げて事業プランを決められる点も、学生起業の魅力の1つといえるでしょう。

参考:GreyOrange(グレイオレンジ)

サメイ・コーリ氏については以下の記事で詳細に解説しています。

学生起業をして成功した経営者たち(サメイ・コーリ編)

BASE(鶴岡裕太)

鶴岡裕太氏はネットショップの作成サービスBASEを提供する「BASE株式会社」の創業者です。

母親の「ネットショップを始めたいが難しい」という旨の言葉がヒントとなりサービスを開発。

起業アイデアは誰かの不便や不満の解決によって生まれるという例となります。

また、現在はEC市場が急激に発達しており、業界の将来性にも着目できた点も成功の大きな要因といえるでしょう。

参考:BASE (ベイス) -無料で簡単なネットショップ作成サービス

まとめ

今回は、学生起業のメリット・デメリットや起業アイデア、資金調達方法などを解説しました。

学生起業には多くの強みやメリットがある一方で、弱みやデメリットがある点も事実です。

強みを活かして弱みをカバーできる事業運営を行うためにも、起業アイデアや戦略を入念に検討して起業に踏み切りましょう。

学生起業の経験は、これから経営者として生きる方はもちろん、就職を目指す方にとっても大きな糧になります。

まずは起業アイデアの決定や事業計画書の作成から始めてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

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